井上夢人『オルファクトグラム』を読了。
昨年のこのミス四位の作品がノベルスに。

僕が姉の家を訪ねた時、姉は裸で縛られていた。必死で何かを訴えようとする姉を助けようと近づいた時には後頭部を誰かに殴られ…。
そして一ヶ月後、昏睡状態から回復した僕は姉が殺された事を聞かされた。しかし、それだけではない、今までは見えなかったものが見えるようになった。それは臭い。脳の障害のせいだろうか、僕は犬よりも敏感な嗅覚で臭いを『視る』事が出来るようになった。
姉を殺した犯人。そして姉の死と共に姿を消した友人を、僕はこの嗅覚を使って追う事になった…。

このオルファクトグラムはかなり書評も書かれているので今更なのですが、とにかく主人公が獲得した嗅覚で視る世界の描写が圧巻です。自分では経験出来るはずのない世界を垣間見させてくれます。そしてその嗅覚を使って犯人を追いかけていく過程もしっかりとしていて650頁近くと言う、京極夏彦もかくやと言う厚さにも関わらず、全く退屈する事もなく読み進められました。
最後の犯人との対決。そして少しほろりと来る終わり方。井上夢人のエンターティナーぶりを堪能出来る一冊。
ミステリが苦手な人もこの冬に一冊、頑張ってみては如何でしょうか。

閑話休題。

今日はメフィストを買ってきました。京極さんはお休みみたいですね。森博嗣の巻頭の短編は・・・まあ何も言いますまい。
とりあえず西澤さんが一番の楽しみなのです。

でも読みたくても明日は土曜出勤なのだよなぁ。
全く。

今日見つけた面白いモノ。
http://bekkan.omosiro.com/img-box/img20011206233246.jpg
やっぱり耳が無いと変だよね…。

それにしても…
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read?f=200112141157
かなりヤバいですよ?
年末だって言うのにもち代も心配になってきますね…あーやだやだ。

コメント

鴉

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