『死んでも治らない』『風の聖痕』『黒のバベル』
2002年1月24日上記を読了。
ちなみに今日買った本は
・新城カズマ『黒のバベル・上』 ハルキ文庫
・島田荘司『御手洗潔のメロディ』 講談社文庫
です。
取りあえず若竹七海さんからですが。
『死んでも治らない』は若竹さんらしい佳作でした。
警察を退職した売れない作家の大道寺圭の、警官時代最後の事件。その事件の合間に、その最後の事件に関わってくる彼がその後、遭遇したいくつかの事件を短編でまとめています。
こう言った構成の妙は若竹さんの得意とする所で、短編四作もしっかりと読めます。
それに主人公の大道寺圭の人物造詣が良いです。
なかなか格好良くて、続編は書きづらいんでしょうが、その後の彼も見てみたいような気がします。
『風の聖痕』は破魔の力を持つ強大な一族の後継者でありながら能力がない為に勘当された少年が力をつけて帰ってきて一族の危機をなんだかんだ言いつつ救うとゆー粗筋。
なんとゆーかありがちな設定。キャラの心理描写などもなんとなく薄っぺらーな気がしますが、それにしては一気に読んでしまったな、と言う不思議な一冊。とりあえずパワーはある、と言うところでしょうか。お勧めはしませんけど。
『黒のバベル』はまだ上巻だけですが、傑作の匂いがする一冊。
南洋の諸島国家メラネシア共和国で政府と独立勢力の和平調停を合意直前までまとめあげた絶滅危惧言語研究家、高遠健生。しかし、合意の直前、爆弾テロと独立勢力の要人の死で事態は急迫する。友人であったその要人の残したメッセージは地球外生命体の存在を示唆するものだった。そして原住人の言語と文化、友人の意志を継ぐ、謎の少女との邂逅。メラネシア原住民に隠された謎。今メラネシア共和国は混沌の渦に飲み込まれようとしていた。
南洋諸島国家の環境問題や文化問題などシリアスな問題を含みつつ、地球外生命体と言うトンデモな方向に向かっていつつもリアリティを失わない見事な設定とそれを読者に上手に提示出来るストーリーテリングの能力。いずれも新城カズマの本領発揮と言う所でしょう。
ライトノベルと言うよりは政治サスペンススリラ+冒険小説と言う感じです。
是非オススメしたい一冊になる可能性大。とりあえず下巻が待ち遠しいです。
本日はここまで。
ちなみに今日買った本は
・新城カズマ『黒のバベル・上』 ハルキ文庫
・島田荘司『御手洗潔のメロディ』 講談社文庫
です。
取りあえず若竹七海さんからですが。
『死んでも治らない』は若竹さんらしい佳作でした。
警察を退職した売れない作家の大道寺圭の、警官時代最後の事件。その事件の合間に、その最後の事件に関わってくる彼がその後、遭遇したいくつかの事件を短編でまとめています。
こう言った構成の妙は若竹さんの得意とする所で、短編四作もしっかりと読めます。
それに主人公の大道寺圭の人物造詣が良いです。
なかなか格好良くて、続編は書きづらいんでしょうが、その後の彼も見てみたいような気がします。
『風の聖痕』は破魔の力を持つ強大な一族の後継者でありながら能力がない為に勘当された少年が力をつけて帰ってきて一族の危機をなんだかんだ言いつつ救うとゆー粗筋。
なんとゆーかありがちな設定。キャラの心理描写などもなんとなく薄っぺらーな気がしますが、それにしては一気に読んでしまったな、と言う不思議な一冊。とりあえずパワーはある、と言うところでしょうか。お勧めはしませんけど。
『黒のバベル』はまだ上巻だけですが、傑作の匂いがする一冊。
南洋の諸島国家メラネシア共和国で政府と独立勢力の和平調停を合意直前までまとめあげた絶滅危惧言語研究家、高遠健生。しかし、合意の直前、爆弾テロと独立勢力の要人の死で事態は急迫する。友人であったその要人の残したメッセージは地球外生命体の存在を示唆するものだった。そして原住人の言語と文化、友人の意志を継ぐ、謎の少女との邂逅。メラネシア原住民に隠された謎。今メラネシア共和国は混沌の渦に飲み込まれようとしていた。
南洋諸島国家の環境問題や文化問題などシリアスな問題を含みつつ、地球外生命体と言うトンデモな方向に向かっていつつもリアリティを失わない見事な設定とそれを読者に上手に提示出来るストーリーテリングの能力。いずれも新城カズマの本領発揮と言う所でしょう。
ライトノベルと言うよりは政治サスペンススリラ+冒険小説と言う感じです。
是非オススメしたい一冊になる可能性大。とりあえず下巻が待ち遠しいです。
本日はここまで。
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