ISBN:475771744X 文庫 佐々原 史緒 エンターブレイン ¥640

まいじゃー推進委員会さんhttp://maijar.org/で2月の注目になっているこの作品。シリーズ最終巻になります。

遅れて来た文明として銀河文明群の中でも低い位置に置かれながら、持ち前の繁殖力で力をつけ、先進文明からは『はびこる者たち』と呼ばれて差別される事もある地球人類。
その地球の一企業が苦難の末に就航させた武装豪華客船『カソリック』が物語の舞台です。
後発文明の作った豪華客船と言う事で反発も多い、信頼は低い、客は集まらないと言う悪条件の中、キャビンアテンダント(接客係)として配属された主人公コンラッド・ティエンが様々な航海とお客を相手に仲間達と共に奮闘していくと言うのがストーリーの核となります。

第三巻で銀河一の誉も高い豪華客船が謎の沈没を遂げ、ただでさえ信頼度の低い『カソリック』には客のキャンセルが殺到してたちまち経営困難に。第四巻では、豪華客船が沈んだ原因たるある使命に『カソリック』が立ち向かう事になります。
地球人への反感を抱く『首座の一族』の存在、そして度重なる危機、そしてコンラッドが想いをよせるヒロインの過去の因縁など、今までの伏線も収斂しつつ、怒涛のエンディングまで息もつかせず読ませてくれます。
終わり方がイマイチすっきりしないのは続編を期待してしまうからでしょうか。作者も番外編のような形での続編を匂わせていますし是非とも続けて貰いたいシリーズです。

コメント

鴉

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