ISBN:4840226393 文庫 上遠野 浩平 メディアワークス 2004/04 ¥641
以下公式HPより粗筋引用。
どんなに絶体絶命でも、どんなに絶望的でも──抜け道はある。
 17歳の若き皇帝ローティフェルドは、義務と伝統に縛られ、自分のやりたいことすら見つからない日々に辟易としていた。そんな彼が憧れるのは、かつて全世界を相手に戦ったという美しき性別不明の戦鬼"ルルド・バイパー"。だがその子供っぽい憧れが、やがてこの世のすべてを揺るがす混乱に発展しようとは……。
 絢爛たる魔人と、容赦なき機械と、揺れ動く少年少女の心が毒蛇の如く絡み合う、これは無為無策(でたらめ)な夢物語の顛末――。
今回の新作は舞台はファンタジー風オリジナル世界なのですが、話としては久しぶりにブギーポップを思わせるような感じがします。なにか懐かしい感覚で読み進めました。
これまで確固としてあった世界は瞬時のうちに崩れ去り、それはただ二人の少年と少女の漠然とした不安から生まれた意思によって為される。この『世界の脆さ』と『人の強さ』の対比。
・・・なんて小難しい事を考えずともあっさり読めるジェットコースターファンタジーです。
取合えず上遠野ファンなら安心して押さえられる出来ではないでしょうか。

コメント

鴉

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