ブラック・ラグーン 3

ISBN:4091572030 コミック 広江 礼威 小学館 2004/04/19 ￥560

そんなワケで文句なしに面白い、ブラックラグーン3巻です。
今一番のお気に入りなんじゃないかな。
雑誌廃刊で打ち切りくらった翡翠峡綺譚の頃からのファンなのですが、既に先輩伊藤明弘を超えたと言っても過言では無い。
なにより翡翠峡から成長を見せたのはそのコマ割りや構図を含めた見易さ。伊藤明弘のアクションシーンはあれはあれで味があるのだがいかにも漫画であり、劇画然とした雑味が取れない。広江礼威のアクションシーンはしっかりとした構図と線の書き分けで映画的効果を得るに至った。また数話構成の中編にする事でストーリーも締まりが出てキャラのエピソードも上手く挿話出来る様になっている。
そしてなによりキャラだ。この人の描く女性は面白い事に脱いでいるより服を着ている方が色っぽい（笑）。興味のある人は同人誌で検証してみると良い。レヴィも良いがやっぱりバラライカの大人の色気が良い。新キャラの「ですだよ」姐ちゃんもイカしている。女性キャラばかりではない。張もタケナカもヒトクセもフタクセもある渋いキャラ。生き死にを駆けたコンゲームの楽しみもある。
まさに盛り沢山、一気に読める快作だ。
だから敢えて言おう。広江礼威は伊藤明弘を超えた。