GOSICK (2)

2004年5月18日 読書
ISBN:4829162546 文庫 桜庭 一樹 富士見書房 2004/05 ¥693
混沌の欠片を集め、ヴィクトリカは語る。真実の言葉で――
第一次世界大戦から下ること十年。西欧の小国にある学園の図書館塔に、未来を見通すかのような知恵の泉を持った少女・ヴィクトリカがいた。九城一弥は彼女と出会い、惹かれ、否応なく冒険に巻き込まれる。そんな二人が活躍するゴシック・ミステリーの第二弾がついに登場! 今回は、新聞広告に掲載された謎のメッセージを追いかけて、二人はある山間の村を訪れます。そこで起きる凄惨な連続殺人。そして、過去に起こった、謎の殺人――その容疑者は……。
http://www.kadokawa.co.jp/fujimi/mystery/search.php?pcd=200403000156
半ば幽閉されたが如く、外に出る事を禁じられて学園の図書館塔で過ごす謎の少女、ヴィクトリカと、ひょんな事で友人となった日本からの留学生、九城一弥の冒険譚第二弾です。卓絶した知識力・推理力を持ちながら、幽閉生活の為かぶっきらぼうで小悪魔的な所のあるヴィクトリカと真面目一辺倒の日本人、一弥とのやり取りの面白さと富士見ミステリにしては珍しいしっかりとした?ミステリ仕立てで中々面白かったGOSICKの続刊が出ました。
今回はヴィクトリカを取り巻く様々な謎の一旦として彼女の母親に纏わる事件がメインとなります。相変わらず主人公二人のやり取りはテンポが良く好感。メインのミステリ部分についてはオチがやや弱いような気がしますが、山間の秘境と灰色狼伝説と言うオカルティックな雰囲気が相まって中々読ませてくれます。
ヴィクトリカや、その母親の謎についてはまだまだ引っ張っているので次がどうしても気になってしまう構成。引きも十分でシリーズとしては成功しているのではないでしょうか。
この本はイラストも雰囲気と合っていて中々お奨め。
富士見ミステリ、リニューアルしてからもそこそこのラインナップで来ていてかつての地雷量産が待たれる所です。(を

コメント

鴉

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