ISBN:4757718713 文庫 田口 仙年堂 エンターブレイン 2004/05 ¥672
いつ行ってもお客がいない怪しいアンティーク屋「兎轄舎」のお姉さんに呼び出された双葉は、うま〜く丸めこまれてトゲつきの奇妙なヘルメットを被ることに。それは試作段階の植物と喋れる機械「イーハトーブ式交換装置」だった!? 故障で装置が脱げなくなってしまった双葉はおかげでご町内の笑いものに。心配するガーくんの気持ちをよそに、好奇心旺盛な双葉は装置を使い、新しい友達と出会うのだが、どうも様子が変!?
 ますます好調、ご町内ハートフル&ハッピーコメディ第3弾!
町内コメディと言うと最近ではケロロ軍曹なんかがそのタイプでは無いか。まあある一家庭とそのご近所に世界を限定したホームコメディの一呼称なのである。
で、この吉永さん家のガーゴイルは未読のままに、3巻まで出てしまった。噂で面白いと言うのは聞いていたので久しぶりに大人買いして読み始める。
吉永家の兄妹が商店街の福引で当てたのはある骨董屋が供出した錬金術を使って作られた番犬型万能彫像。意思を持ち、吉永家を守るべく義務付けられたこの彫像に、呆れつつもつけた名前がガーゴイル。以後、錬金術絡みの様々なトラブルが吉永家を襲うもこのガーゴイルの為に全て撃退。何かとばっちりな感じがしないでもないが、晴れて家族の一員として認められたガーゴイルは吉永家の安寧を守るべく今日も門前に鎮座している。
と言う感じ。融通の利かないガーゴイルが、家族の暖か味を知り、より人間くさくなっていく様子が面白い。そして絡んでくる錬金術師達は変人ばかり。吉永家は勿論の事、町内の頼れる存在となりつつあるガーゴイルは今後とも成長しながら家族との絆を強めていくのだろう。
気楽によめるライトノベルらしい娯楽作品。

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鴉

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