ISBN:4152086068 単行本 原 寮 早川書房 2004/11/25 ¥1,680
そして事件。単純な構造に見えた狙撃事件に様々な人と、思惑が絡まっており、それを一つ一つ解きほぐしながら最後には見事な展開を見せ収拾する。そして関わった人々の持つそれぞれのストーリーもまた小話として深みを持つ。
9年以上のブランクを感じさせぬ傑作がこの時期に出版されたのは年末のミステリ関係のランキングレースには不利だろうが、そんな外野の評価を待たずとも、ミステリファンなら必ず読むべき本と言える。
何より嬉しいのは今後二冊を近々に書き上げると言う著者の宣言。
ハードカバーで本を買うのは久しぶりだが、それをも躊躇わせない。次も絶対に買いだ。
銃声が2発。1発は容疑者に、もう1発は彼を庇おうとした刑事に当たった。事務所を閉める大晦日に、沢崎が巻きこまれた新宿署地下駐車場での狙撃事件は思いがけぬ方向へ展開する。何が良いと言えばやはり主人公、沢崎の存在感であろう。あくまで己のルールを曲げぬ『厄介な』探偵。頑なな態度の底に仄見える人間味、配慮、優しさ。なにしろ格好良い。
そして事件。単純な構造に見えた狙撃事件に様々な人と、思惑が絡まっており、それを一つ一つ解きほぐしながら最後には見事な展開を見せ収拾する。そして関わった人々の持つそれぞれのストーリーもまた小話として深みを持つ。
9年以上のブランクを感じさせぬ傑作がこの時期に出版されたのは年末のミステリ関係のランキングレースには不利だろうが、そんな外野の評価を待たずとも、ミステリファンなら必ず読むべき本と言える。
何より嬉しいのは今後二冊を近々に書き上げると言う著者の宣言。
ハードカバーで本を買うのは久しぶりだが、それをも躊躇わせない。次も絶対に買いだ。
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