クドリャフカの順番―「十文字」事件 ◎
2005年7月5日 読書
ISBN:4048736183 単行本 米沢 穂信 角川書店 2005/07 ¥1,680
今回の舞台はこれまでの二作でも散々出てきた文化祭(通称カンヤ祭)。第一作『氷菓』、第二作『愚者のエンドロール』の結果が文化祭にも反映されていて嬉しくなります。
何は無くともこの文化祭の間の古典部メンバーの過剰在庫を巡る奮闘が楽しい。部員四人それぞれの行動がいかにもそれらしくてシリーズ物の醍醐味を感じます。そしてその合間にちらりと出てくる謎がイヤがおうにも結末を期待させます。
そして最後の解決編。ここだけは残念だった。イマイチ犯人の動機が不明瞭と言うかインパクトに欠けるきらいが。決して失敗ではないのですがもう少しだったかな。
結果パーフェクトな出来とは言えませんがシリーズ物として、日常の謎ミステリの佳作として、青春小説として、十二分に楽しめる出来だったと思うのは、信者の贔屓でしょうか。
少なくとも1600円分は楽しめたと満足しています。
青春はやさしいだけじゃない。そして痛いだけでもない。米澤穂信が描く、爽やかでちょっぴりホロ苦い青春ミステリ! 待望の文化祭が始まった。何事にも積極的に関わらず〈省エネ〉をモットーとする折木奉太郎は呑気に参加する予定だったが、彼が所属するまで古典部で大問題が発生。手違いで文集を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。十文字と名乗る犯人が盗んだものは、碁石、タロットカード、水鉄砲―。この事件を解決して古典部の知名度を上げよう!目指すは文集の完売だ!!千載一遇のチャンスを前に盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は「十文字」事件の謎に挑むはめに!漸く出ました、米澤穂信の『古典部』シリーズの最新刊。文庫でないのが難ではありますが。
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_search.php?pcd=200501000087
今回の舞台はこれまでの二作でも散々出てきた文化祭(通称カンヤ祭)。第一作『氷菓』、第二作『愚者のエンドロール』の結果が文化祭にも反映されていて嬉しくなります。
何は無くともこの文化祭の間の古典部メンバーの過剰在庫を巡る奮闘が楽しい。部員四人それぞれの行動がいかにもそれらしくてシリーズ物の醍醐味を感じます。そしてその合間にちらりと出てくる謎がイヤがおうにも結末を期待させます。
そして最後の解決編。ここだけは残念だった。イマイチ犯人の動機が不明瞭と言うかインパクトに欠けるきらいが。決して失敗ではないのですがもう少しだったかな。
結果パーフェクトな出来とは言えませんがシリーズ物として、日常の謎ミステリの佳作として、青春小説として、十二分に楽しめる出来だったと思うのは、信者の贔屓でしょうか。
少なくとも1600円分は楽しめたと満足しています。
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