ISBN:4334761038 文庫 伊藤 和子 光文社 1998/08 ¥680
─時は紀元70年のローマ。皇帝ウェスパシアヌスが基盤を固めつつあるころ、銀の産地ブリタニアではインゴットの横領が頻発していた。ならず者の手から娘を助けたおれ(ファルコ)は元老院議員の依頼を受け、鉱山奴隷に身をやつして、そのからくりを暴くことになった。そしてかの地では、最愛のヘレナと巡り合う……。
─E・ピーターズ亡きあとの歴史ミステリーを牽引する待望のシリーズ第一作ついに登場!
http://www.aga-search.com/838-1marcusdidiusfalco.html
夜霧のネオンサインさんのとこでずっと紹介やってて気になっていた密偵ファルコシリーズですが横浜ジョイナスの栄松堂書店でシリーズ揃っているのを発見して早速一巻を買ってみました。
舞台になる時代がフラウィウス朝の始まりで、丁度塩野七生さんの『ローマ人の物語』の文庫版最新刊である21〜23『危機と克服』http://shinchosha.co.jp/cgi-bin/shinkan.cgi?ISBN=118172-1の時代とオーバーラップする所も購入の決め手でした。
この予習効果も相まって非常に楽しく読めました。
何故に舞台がブリタニア・・・と思わないでもないですが作家さんがイギリスの人だからなんでしょうね(笑)
ファルコのキャラクターは非常に好きな部類です。少し頼りなげで捻くれてもいるけれど、基本的には優秀で筋を通すと言うキャラクター。舞台は全く違いますけど以前に読んだマーティン・スコットの『魔術探偵スラサクス』とかこう言う雰囲気大好きです。
ヒロインのヘレナも今風に言うとツンデレ系ですし!締まり屋だが騎士階級からの成り上がりで気さくでユーモア好きでもあったと伝えられるウェスパシアヌス、その有能な息子ティトゥス、ティトゥスとはうって変わった放蕩息子的なドミティアヌスと、この親子の後の運命も合わせてみると楽しさ倍増。
シリーズ全部買ってみるつもりですけど、またお金かかっちゃうなぁ。

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鴉

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