ISBN:4840233012 文庫 来楽 零 メディアワークス 2006/02 ¥578
第12回 電撃小説大賞<金賞>受賞作
人間を喰う異形の “モノ” に遭遇した4人の男女。 彼らの生きる道は!?

ある日、塾の教室へ急いでいた矢代純は、エレベーターに閉じ込められた。
乗り合わせた3人の男女―― 十文字誠、水藤深矢、早瀬綾佳とともに助けを待っていると、天井をやぶって現れた異形のものに襲われる。
怪我もなく帰宅するが、不思議な体験をして以来、純たちの体に変化が起こり始め……。
傷つかない体、突然回復した視力、幽霊が見える目、そして、いくら食べても満たされない飢え――
戸惑う純たちの前に、モノ祓い師であるという七倉和巳が現れた。
彼は告げる。 エレベーターの中で遭遇したのは、人間を喰って生きる “モノ” であり、4人の体は今、その “モノ” と融合しているのだ、と。
圧倒的な筆力で選考委員をうならせた、ホラータッチの傑作! http://shop.mediaworks.co.jp/ds_item.php?cd=A0530560
とばっちりで人ならぬモノとなってしまった四人の、存在への葛藤の物語。
四人の立場がしっかりと提示され絡み、やがて離れていく様は、その起因の理不尽さも相まって中々身につまされるものが在ります。
綾佳の突発的行動などちょっと?な部分もありますが追い詰められた人間心理と言う事でなんとか折り合いをつけつつ。
けしてハッピーエンドにならない所は妥協を感じずにこの作品らしいとは思いますが、好みとしてはハッピーエンド派なので○と言う事で一つ。新人としてのクオリティは高いのではないでしょうか。

コメント

鴉

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