ISBN:4061825089 新書 京極 夏彦 講談社 ¥1,680
連続する毒殺事件にあの男は……?
「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞いました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「――自首してください」「死ねばお終いなのだ」「ひとごろしは報いを受けねばならない」
昭和28年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒殺死体が続々と。警察も手を拱(こまね)く中、ついにあの男が登場する!「邪(よこしま)なことをすると――死ぬよ」
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1824384&;x=B
舞台が平塚大磯なのは良いんですが殆ど具体的な描写が出てこないので態々大磯にする必要があったのかな、とか思いながら。

作品自体については随分地味にミステリしてたのではないかな。と思います。なにしろ長いので一気に読めず、また何時もながら登場人物の構成が複雑なので、途中で人物相関図とか纏めながら読んでました。
とかく今回は普通、と言う印象があります。
シリーズの主要メンバーのうち、今回の主役が青木と益田と言うのですからまあ地味にも普通にもなりましょうか(笑
榎木津も木場も登場はするものの暴れないですしね。京極堂も出番が少ないので薀蓄も少なめ。

でも警察内部の話は中々興味深く読めました。山下も随分成長しちゃってて頼もしいですし。

最後の京極堂の憑き物落しも今回は経緯の説明に努めるだけで地味。

初めから終わりまで地味な展開でしたがラストは中々良かった。シリーズファンからすると物足りないのかも知れませんがミステリとして見ればそこそこ良かったのではないですかね。まあ満点とは言いませんが。

コメント

鴉

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