ISBN:4150307709 文庫 小川 一水 早川書房 2004/10 ¥798
小川一水の書くそれは高いリアリティを持ってはいるもののやはり理想的な姿であって、そこに一抹の抵抗は覚えてしまうのですが、しかし、けして一面的な書き方をしている訳ではなく。
絶望的な状況の中で生きようともがきながら一歩一歩進んでいく人々から発露する搾り出されるような善意は相応の説得力を持って感動を生んでくれます。
最後も小川一水の作品で良く言われていたオーバーテクノロジーによるなし崩しなエンディングでは無くしっかりとした収拾を付けており、その分某所での評価も高いようです。
結末の余韻も見事で、『導きの星』『強救戦艦メデューシン』『第六大陸』『ハイウイング・ストロール』と着実に高レベルな作品を仕上げてきた作者の新たな金字塔とも言うべき作品に仕上がったのではないでしょうか。
皇権排除を画策するサイテン首相は、スミルらを襲った大規模余震を機に国家権力を掌握、星外進出を見据えた軍備増強を推進していく。いっぽう、セイオのもとには100日後の第二次震災発生という衝撃の情報がもたらされる。復興院総裁という地位を失った彼が、"予知された災害"に対して講じた方策とは? そして迫り来る国家崩壊の危機に、摂政スミルがくだす最後の決断とは?未曾有の国家再生ドラマ、全3巻完結。新潟中越地震が今も続いており、今まで以上に身につまされる災害復興が題材のリアル・フィクションの完結編です。
http://homepage1.nifty.com/issui/sakuhin1.htm#renka
小川一水の書くそれは高いリアリティを持ってはいるもののやはり理想的な姿であって、そこに一抹の抵抗は覚えてしまうのですが、しかし、けして一面的な書き方をしている訳ではなく。
絶望的な状況の中で生きようともがきながら一歩一歩進んでいく人々から発露する搾り出されるような善意は相応の説得力を持って感動を生んでくれます。
最後も小川一水の作品で良く言われていたオーバーテクノロジーによるなし崩しなエンディングでは無くしっかりとした収拾を付けており、その分某所での評価も高いようです。
結末の余韻も見事で、『導きの星』『強救戦艦メデューシン』『第六大陸』『ハイウイング・ストロール』と着実に高レベルな作品を仕上げてきた作者の新たな金字塔とも言うべき作品に仕上がったのではないでしょうか。