続巷説百物語

2005年4月13日 読書
ISBN:4043620039 文庫 京極 夏彦 角川書店 2005/02/24 ¥900
無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても生き返るという極悪人の を聞く。その男は、斬首される度に蘇り、今、三度目のお仕置きを受けたというのだ。ふとした好奇心から、男の生首が晒されている刑場へ出かけた百介は、山猫 しのおぎんと出会う。おぎんは、生首を見つめ、「まだ生きるつもりかえ」とつぶやくのだが……。狐者異、野鉄砲、飛縁魔――闇にびっしり蔓延る愚かで哀しい人間の悪業は、奴らの妖怪からくりで裁くほかない――。小悪党・御行の又市一味の仕掛けがますます冴え渡る、奇想と哀切のあやかし絵巻、第二弾。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200312000245
先日読んだ巷説百物語の続編。構成としては巷説の各話と前後して続巷説の話が挿入されると言う感じで進んでいきます。続の方はほぼ山岡百介の視点で事件が書かれていて、巷説では淡々と物語が綴られると言う印象でしたが、続では百介の体験としてよりドラマチックに書かれていると言う風に見えました。理不尽な非道・悪行を妖怪の仕業として闇のうちに葬ると言う仕事人的な構造が巧みかつ爽快であり、今回はおぎんや又市の過去なども披瀝され、まさに巷説の補完、グレードアップとしての相乗効果となっています。
セットで一気に読めて良かったなと思います。
久しぶりにどっぷり読書に浸かった充実感がありました。
鴉

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