ISBN:4757718713 文庫 田口 仙年堂 エンターブレイン 2004/05 ¥672
いつ行ってもお客がいない怪しいアンティーク屋「兎轄舎」のお姉さんに呼び出された双葉は、うま〜く丸めこまれてトゲつきの奇妙なヘルメットを被ることに。それは試作段階の植物と喋れる機械「イーハトーブ式交換装置」だった!? 故障で装置が脱げなくなってしまった双葉はおかげでご町内の笑いものに。心配するガーくんの気持ちをよそに、好奇心旺盛な双葉は装置を使い、新しい友達と出会うのだが、どうも様子が変!?
 ますます好調、ご町内ハートフル&ハッピーコメディ第3弾!
町内コメディと言うと最近ではケロロ軍曹なんかがそのタイプでは無いか。まあある一家庭とそのご近所に世界を限定したホームコメディの一呼称なのである。
で、この吉永さん家のガーゴイルは未読のままに、3巻まで出てしまった。噂で面白いと言うのは聞いていたので久しぶりに大人買いして読み始める。
吉永家の兄妹が商店街の福引で当てたのはある骨董屋が供出した錬金術を使って作られた番犬型万能彫像。意思を持ち、吉永家を守るべく義務付けられたこの彫像に、呆れつつもつけた名前がガーゴイル。以後、錬金術絡みの様々なトラブルが吉永家を襲うもこのガーゴイルの為に全て撃退。何かとばっちりな感じがしないでもないが、晴れて家族の一員として認められたガーゴイルは吉永家の安寧を守るべく今日も門前に鎮座している。
と言う感じ。融通の利かないガーゴイルが、家族の暖か味を知り、より人間くさくなっていく様子が面白い。そして絡んでくる錬金術師達は変人ばかり。吉永家は勿論の事、町内の頼れる存在となりつつあるガーゴイルは今後とも成長しながら家族との絆を強めていくのだろう。
気楽によめるライトノベルらしい娯楽作品。

ブローラ

2004年6月4日 日常
サイドカー→SMWS 61.15(ブローラ)

久しぶりに、そう、かなり久しぶりにブローラを飲んだ。
姉妹モルトとも言えるクライネリシュはある程度飲んでいるのだが。しかもSMWSの春のニューボトル。カスク。
飲んでみると・・・まんまアイラなのである。
海の香り、塩気を感じるものの雑味の無いクリアな美味さはポートエレンを思わせる。
ただ、暫くエイジングさせていると海の香りの中から香り立つ華やかで仄かな甘い香りが楽しめる。
そんな事をしている間に何故か客が殺到しあっと言う間に満席近くなったのでそそくさと撤退。
しかし、二杯でも十分満足な夜であった。
ISBN:4062648806 文庫 恩田 陸 講談社 2001/07 ¥700

暫く日記を休んでいたのはいつものさぼり癖なのだが、あまり書くようなインパクトのある本や漫画が出ていなかったのも確かか。

久しぶりにミステリが読みたくなって通りがかりの本屋を覗いた。
で、出会ったのがこの本。
実はかなり昔一回読んでいる。何せ1997年発行の本なのである。
恩田陸、と言う作家は間違いなく当代でも有数のミステリ作家である。いかにも幻想的な、女性の明るい面と暗い面を合わせたような文章を書く作家さんで作品の面白さは折り紙付きだ。
ただ、幻想的な、と書いただけに読みにくい部分や捉えどころの無い部分、あるいは複雑な構成を持っている部分があり、さらっと読み下しは出来ない。連続して読むと疲れる作家さんでもある。
そんなわけでひさしぶりに読んでみる気力が沸いたと言う事だ。
この作品はその後、三月シリーズとして作品内の様々なエピソードが独立して書かれている。言わば恩田作品の原点にかなり近い作品だ。
作内では幻の本と呼ばれる『三月は深き紅の淵を』を今自分が読んでいると言う入れ子的構成で中身は四章に分かれている。作内の三月と今読んでいる三月が微妙にリンクしながら一章づつ完結で話は進んでいく。それぞれの章とも読み応えがあり、不思議な感覚に捉われる。
恩田作品の入門書として一度手にとって戴きたい本だ。
06月10日付 日刊スポーツの報道「韓国製ギョーザ輸入停止」へのコメント:
まあ別に取り立ててあげるべきトピックでもないのだが、韓国の東亜新聞日本語ページのこの一文が笑える。
警察は「有名餃子メーカーの場合、納品業者と示し合わせて不良品を提供してもらったわけではないため、食品衛生法による処罰はできない」とした。
▲「餃子メーカーにも責任あり」〓このように処罰が困難な状況で、これらのメーカーがごみで作った具の入った製品の回収に消極的で、言い訳ばかり並べていることに対し、怒りの声が高まっている。
1999年11月から最近まで、W食品から330t(およそ1億7000万相当)の納品を受けたA社は「今回摘発された不良具材は米国や日本への輸出用として製造されたため、国内には流通していない」と釈明した。
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2004060858588
米国や日本に輸出したから安心してくれとの事です。
良かった良かった。
ISBN:4062734931 文庫 福井 晴敏 講談社 2002/07 ¥730
圧倒的スケールで描く三賞受賞の傑作
在日米軍基地で発生した未曾有(みぞう)の惨事。最新のシステム護衛艦《いそかぜ》は、真相をめぐる国家間の策謀にまきこまれ暴走を始める。交わるはずのない男たちの人生が交錯し、ついに守るべき国の形を見失った《楯(イージス)》が、日本にもたらす恐怖とは。
日本推理作家協会賞を含む三賞を受賞した長編海洋冒険小説の傑作。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062734931/250-8554762-4862664
亡国のイージス映画化の報に触発されて文庫版を読み直してみた。
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-040608-0011.html
元々は私がハードカバーで買った稀な作品だ。
粗筋以外は殆ど覚えておらず、じっくり読んでみて、読み終えて涙がにじんだ。
99年にこの小説で指摘された日本の国のあり方はそれから5年たった今でも全く変わっていない。その中で、作中での事件の呼水となった一人の若者の凄烈な論文『亡国の楯』もその真摯さを失わない。そしてこの事件を持って語られる日本の国の形も今、我々が考えなければならない事かもしれない。その意味で映画ではかなりそう言った部分は骨抜きになってしまうのだろうが、原作を手に取って貰える機会が増えるのは喜ばしい事だ。
だが、そうした大上段の国とは人とはと言う話はさておき、この作品は一度自分の意味を失った人達が再びそれを見つけ出す、復活の物語でもある。いや、むしろそれがメインなのかも知れない。
エンディングを読み終えたとき、深い溜息と共に冒頭の光景を思い出し、じーんと痺れる。
そんな経験が出来る極上の海洋冒険小説。未読の方は是非読んでいただきたい。
週末に地元のBarでウィスキーイベントが開かれて参加して来た。有志持込でSMWS(スコッチモルトウィスキーソサイエティ)の六本のテイスティングをメインに様々なウィスキーが集まる。
これを深夜に集まってくいくい飲む訳だが、最終的に15本からのレアなモルトをハーフショットくらいとは言え飲み続けて語る訳だから、まあ酔うのも当然なわけで。
結局翌日は二日酔いで夕方まで死んでいましたとさ。
でもまたやりたいですね。楽しかった。

復活の地 1

2004年6月15日 読書
ISBN:415030761X 文庫 小川 一水 早川書房 2004/06/10 ¥756
 王紀440年、惑星統一を果たしたレンカ帝国は今まさに星間列強諸国に対峙しようとしていた。だが帝都トレンカを襲った大災厄は、一瞬にして国家中枢機能を破壊、市民数十万の生命を奪った。
 植民地から帝都に戻ったばかりの若き官僚セイオも被災し、敬愛する上司を亡くす。遺志に従って緊急対策に奔走するが、帝都庁との軋轢、陸軍部隊の不気味な動向に翻弄され、強力な復興組織の必要性を痛感する。
 いっぽうレンカ皇室の内親王スミルは、北方の僻地に追いやられた姫だったが、この災害により急遽帝都へ呼び戻され、セイオに力を貸すことになる。
 崩壊した国家の再生を描く壮大なる群像劇、全3巻開幕!
作者HP http://homepage1.nifty.com/issui/
作者本人曰く国家災害SFと名づけられたこの作品。前回の第六大陸と言い今回と言い、最近の小川一水作品はプロジェクトXみたいな感じの作品が多いですね。
一巻は死者五十万に昇る帝都の被害の様子と、この混乱の中で権力掌握に動く登場人物達の説明に費やされています。
軍官民それぞれの内部での対立や主導権争い。それに翻弄される救助活動。災害の混乱の中で先鋭化する民族問題。それぞれが真摯かつ不可分な問題であり、これをどうやって解決していくのか、その手腕が問われます。
モデルは読んでいればなんとなくわかりますが、関東大震災時の日本のようです。星間列強の諸国も当時の西欧列強の雰囲気が見えます。
三巻構成ですので早まった事は言えませんが一巻を見る分には十分期待出来そうです。最後までこのテンションで突っ走って貰いたいものですね。
ISBN:4840227004 文庫 高橋 弥七郎 メディアワークス 2004/06 ¥620
デキる奴らが事件に挑む、SFアクションストーリー!
異空間に巣食う化け物退治を生業とする「ディビジョン駆除商会」のアンディーとボギー。突如現れ、音もなく消え去った『ファントム』と呼ばれる化け物を追ううちに、赤いパラソルを持つ少女の存在が浮かび上がってきて……。
奇才・高橋弥七郎が放つSFアクションストーリー、ついに登場!
http://shop.mediaworks.co.jp/ds_item.php?isbn=4-8402-2700-4

今や『灼眼のシャナ』シリーズの方が有名な高橋弥七郎ですが、デビューはA/Bエクストリームと言うSFアクション小説でした。
二冊まで出たA/Bは一部で好評を持って迎えられたものの、その後シャナの人気に押されて続編はずっとお蔵入りの状態でした。
そして2年のブランクと共にようやくシリーズ最新刊の登場となったのが、このアプラクサスの夢です。
前作から設定等を引継いでいるものの、単独でも読める構成となっています。久しぶりのA/Bの内容はと言うと・・・少しパワーダウンしたかなぁと言う印象。今回はイマイチ『ディビジョン商会』の各キャラが立ちきれて居なかったと言うかストーリー先行がちでキャラ描写が置いてかれてしまったかなと。これでシリーズが数ヶ月おきに出ているならばすんなり読めるのでしょうが、なにせ二年ぶり。もう少し各キャラに感情移入できるようなエピソードが欲しかった・・・と思うのは贅沢でしょうか。とは言っても構成自体は十分にしっかりしていますし、各キャラともに見せ場もあるので、まあそのあたりは期待を裏切らない出来とは言えるでしょうか。
やはり一度シリーズを読み直してみる必要があるなと決心した待望の一作でした。

高熱がががが

2004年6月21日 日常
日曜日の夕方からどうも頭痛がしだした。
時々週明けに頭痛が襲うのでそれかなーと思っていたら夜半から寒気がしだし、オカシイと思って体温計を・・・。

39.2度でしたorz

月曜日、仕方なく休んで死線を彷徨い何とか37度台にまで戻したものの、火曜日まではさすがに休めず、台風一過のクソ暑さの中、別の意味で死線を彷徨いました。

風邪のようですがいつも風邪を引く時は咳風邪なので熱は堪えます。まあ水曜日からはようやく熱も下がり、下痢も収まり、食欲も約1/2まで回復。週内完調に向けて頑張ります。

厄月?

2004年6月26日 日常
恒例、伊豆高原での会社の研修旅行。
部長につかまり三時間説教。鬱。

帰ってくるとメインデータHDDが吹っ飛んでいた。
さらに鬱。

取り合えずROをできる環境を整えねば。
まあふっとんだのは某W系の蓄積データとROフォルダ毎。
後者は懐かしいスクリーンショットとかもあったので(´・ω・`)ショボーンなのだが前者はリセットかけたと思えばよいので。

しかし、謎の高熱と言い・・・今月は鬱。
ISBN:4592138945 コミック 竹内 桜 白泉社 2004/06/29 ¥580

竹内桜の妹モノ、2巻が出ました。
妹モノとかいっときながら管理人さんに花屋の奥さんと・・・お姉さんモノやん!みたいな感じですが・・・。
まあこの人の絵は非常に女性が可愛い。のでまあ良しです。
せっかく絵が美味いのに『ぼくのマリー』以後は寡作。
是非ともこれで売れてもっと頑張って欲しいのですが。
というわけで是非見つけたら買ってください。
おながいします。
鴉

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