オールドパー

2005年11月24日 趣味
オールドパー
あちこち足を伸ばしているうちに一ヶ月ぶりになってしまった地元のBarに。
久しぶりに比較的空いている日に伺えた。

お隣の方がオールドボトルのカンパリを飲んでいる。最近ちょっとカンパリづいているので丁度良いとばかりにお奨めのストレートで戴いてみる。80年代のボトルだと言う。薬臭さがまったくなく丸くゆったりとした味わい。飲み口の甘さに少し引いたがさっと消えて心地よい苦味が残る。落ち着く。ファンも結構多いらしい。なるほど、と思う。

続いては新入荷のDuncan TaylorのThe Big Smoke 60。アイラのヴァッテッドのようです。これは楽しいモルトでした。香りからはあまりヨード香みたいなものを感じません。飲んでみると60度とは思えないほどスムース。パワフルでスモーキー・スパイシーと言う感想は無かったのですが飲み返しでぶわっとピーティ・スモーキーさが襲い掛かってきます。
すっと飲んでその後、むふー、とため息をつく感じ。こんな感覚は久しぶりです。面白い。

その後は迷ってこれまた新入荷のEzra Brooks Single Barrel 15Y。滑らかで飲みやすいけれども辛口。余韻も十分にあってまったりと楽しめます。バーボンは辛口が好みなのでベストマッチ。バーボンの良さを再確認できます。

最後は写真のオールドパーの雑種表示のオールドボトル。1950年代のボトルらしいです。日本酒の古酒のようなアルコール、甘み、酸味がゆっくりと香ります。枯れては居ますが可憐で繊細な完熟フルーツのような味がとても好ましい。優しげな余韻も感じられ、丁寧な酒を丁寧に飲むと言う感じ。いやーオールドなんですねぇこれが。

そんなわけでマスターと色々話しながらつい長居をして楽しんでしまいましたので感想も長めです。どうもごちそうさまでした。
・足洗邸の住人達5 Gum comics みなぎ 得一 (著)
一年ぶりの新刊。薀蓄ハッタリなんでもありの昔のTRPG業界にあった懐かしいテイストを色濃く残すわちゃくちゃファンタジー。
この濃さはわかる人にしか解らないんだろうなぁ・・・。

・あいこら1 少年サンデーコミックス 井上 和郎 (著)
http://websunday.net/rensai/set_aikora.html
デビュー作『美鳥の日々』が好評だった井上和郎の新シリーズ。
ロコツに狙っている感がありながら、それでも読めてしまうのは赤松健氏に似ているのかもしれません。

・ハヤテのごとく!4 少年サンデーコミックス 畑 健二郎 (著)
http://websunday.net/rensai/set_hayate.html
と言うかハヤテを買う人はあいこらを買うんだろうな。
早くもマンネリと言うと言葉は悪いが独自ワールド化ががっちり確立してしまった。弾ける面白さは失われた気がするが。

・鋼の錬金術師12 ガンガンコミックス 荒川 弘 (著)
いや、面白いんだけどさ。とっても。つくづくアニメみなけりゃ良かったなと思って。なんか萎える自分が居るのが鬱。面白いのに!
ISBN:4044714029 文庫 宮崎 柊羽 角川書店 2005/10/29 ¥540
「さぁ、新たなゲームを始めよう!」やっかい事を持ち込ませたら天下一な土地神“かのう様”が、今回招いた客人は、人間の進化と退化を司る双子の神様。彼らとの○×ゲームを前門正解しないと、叶野市の季節が止まらなくなるって!?そういえば冬なのにやたら暑い…。タイムリミットは7日間。挑戦を受けた叶野学園生徒会は?そしてかのう様の本当の目的とは!?キュートで腹黒な神様が仕掛けた―“神様×神様×神様ゲーム”!! http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200508000019
一巻の感想は7/12日記にあります。漸く続き物が出た神様ゲーム。『副会長』秋庭多加良以下生徒会の面々も同じ顔ぶれ。会長鈴木も健在で始まる今回の神様ゲームは三部構成。思春期のお悩みを秋庭多加良がばっさり解決させて戴きます。と、ノリは違うが内容はこんな感じ(笑)
色々仕掛けはあるものの基本的には青春学園小説。生徒会メンバーのキャラクターが良く出来ていてテンポ良く読み進めて行けます。特別人に奨めたい訳ではないけれどなんとなく自分にフィーリングが合う、不思議な感じのする小説。青臭さが良いのかな(笑)
ISBN:4063143937 コミック ひぐち アサ 講談社 2005/11/22 ¥540
いま最も面白い高校野球漫画!!西浦高校初めての公式戦の相手は強豪・桐青。熱い戦いからは一瞬たりとも目が離せないっ!!日本中が待ち望んだ?巻がついに発売っ!! (Amazon.co.jp)
いよいよ夏大会が始まりました。あおりのいま最も面白い高校野球漫画と言うのは間違ってないと思います。一人一人のキャラクターが活き活きとしていてとても躍動感のある漫画だと思います。
見ていてワクワクすると言うか楽しいと言うか手に汗握ると言うか。自分もそこに居る臨場感を味あわせてくれます。
次巻で一試合終わるんだろうか(笑)
ISBN:4829163240 文庫 師走 トオル 富士見書房 2005/11/10 ¥567
♪べーんべーんごーしごーしぜーんこーくーん♪さっきから、我が山鹿法律事務所の不法侵入者にして危険思想の不良中学生・皐月がうるさい。しかし、今の俺にはそんな騒音にかまっている余裕などなかった。無敗の天才弁護士ことこの俺、山鹿善行はXデーを数日後に控え、検討すべきいくつもの事柄に頭を悩ませていた。そう。世間はクリスマス。今年こそ雪奈をロマンチックで酔わせて、高級ホテルのスイートルームに連れ込ん・・・・・・(編集部規制)・・・・・・して、夜明けのモーニングコーヒーだ!ぐふははは!などと、LOVE一直線の俺に、思いもよらぬ横ヤリが!?イブの2日前、俺の事務所にやってきたのは、人を殺した上にその死体をダムに沈めた、などというどーにもこーにも困ったヤツら。デートのためにも、手っ取り早く仕事を片付けようと俺は証拠の隠滅を謀った―のだが。まさか、それがバレるとはっ!?オー・ジーザス、神も仏もクソくらえ!弁護士・山鹿善行、正月は刑務所か!? http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200509000022
ついに証拠隠滅を図ると言うまさに腐れ街道一直線の主人公山鹿善行。しかし自業自得とは言え、今回の展開はさすがに可哀想になってくるのだが、だがそこが面白いのだからしょうがあるまい・・・。とにかくさくっと読めて楽しい七転八倒の法廷活劇。逆転裁判の新作を待ちながら気楽に読んでみると如何。
ISBN:4063635805 コミック 幸村 誠 講談社 2005/11/17 ¥500
幼いトルフィンの暮らすアイスランドの小村に巨大な軍船が来た。ヨーム戦士団と名乗る彼らはトルフィンの父・トールズを"戦鬼(トロル)"と呼び、イングランドで始まる戦に参戦せよと通告してきた。平和に暮らす一家に落ちる不穏の影。父はなぜ死んだのか。なぜ、父の仇とともにいるのか。トルフィンの過去が今、明らかに! (Amazon.co.jp)
11世紀頃、ヨーロッパ世界の海を制したヴァイキング達の物語。一巻から時は遡り、トルフィンの父、トールズの死とアシェラッドとの因縁が語られる。相変わらず画力は最高で、ドラマに重厚さと説得力を与えてくれる。少年誌に掲載されていると言うのにムリがあるように思うがなんとか頑張って欲しい、良質の冒険漫画。

今年の竹鶴35年

2005年11月22日 趣味
今年の竹鶴35年
さて、今年もニッカのウィスキーの最高峰とも言える竹鶴35年が発売された。特価イベント中との事でえらく久しぶりに青山のニッカブレンダーズバーにお邪魔した。

アサヒの扱うジムビーム系列のバーボンのボトルがずらっと並んでいる。なんとなく場違いなような気もするが、取りあえずバーボンソーダをグランダッドでお願いして咽喉を潤した後に竹鶴35年を戴く。

一口目はなんともあっさりとしたもので、とろっとした舌触りを少し感じた後にあまり印象も無くすっと消えていく。スムースにも程があると思い、暫く待つ事にした。
30分を越えると香りには穏やかな甘さの奥からトロピカルフルーツの好ましい香りが立ち始める。
飲むとシルキーなボディの奥に余市由来だろうハイランドの骨太の風とピーティさをゆったりと感じ始めた。
結局賑わう中を1時間くらいちびちびと味わっていた訳だが、結論として、飲めば飲む程、美味い酒。飲んでも飲んでも飲み飽きない酒。なのであろう。さすがニッカブレンデットの最高峰と言う事だろうか。是非夜を徹してボトルを飲み干したい・・・と思い始めている自分が居た。
まあ買えませんけどね・・・。

空のグラスに未練を残しながら今の所、一番新しい1992のシングルカスク余市を戴く。新樽のこのカスクは62度の度数の高さを感じさせないスムースさ。香りはモルティ。オークのフレッシュなウッディさが強い。うーん、この直截な新樽のウッディさが最近少し苦手なのだ。ちと好みではない。

来月は余市と宮城峡から3本づつのシングルカスクがリリース、マイケルジャクソン氏の選んだボトル?も登場するとの事。また来年一月には昨年のシングルモルト余市1984の後継、1985がリリースするそうだ。
1985には正直あまり期待はしてないが、年末のシングルカスクに期待したい。

11/20GvG

2005年11月20日 ゲーム
11/20GvG
本日のGvGはNF百鬼同盟に参戦させて戴くようになってから一年半の中で二回目、昨年と同じ時期になります、自ギルド『銀色茶寮』にてのレース大会でした。

参加者はゲフェンの溜まり場の有志を集めて8名。LK1・ナイト2・アサ1・雷鳥各1・Wiz1・殴りプリ1←ココw

ギルマスなのでGv参加はそうそう出来ないと言うかそもそもAgi殴りプリで参戦とか舐めてるのかって感じなのでめったに出来ないレア体験です。つーか支援出来るプリが殴りプリ一名って・・・w

最初は知り合い狙いでL2スタダでした。良くわかりませんが放棄で人が殆ど居ないのにガーディアンがうろうろしていて、しかも激重。レーサー人数ではなかなか進めず、L4に一人KHAMの放棄の空き巣を狙いに言ったりしていて(笑)結局L2を20:15に割ってV5に転戦。後はずっとV5でレースでした。

ぽりため、百花繚乱以外は見たことの無いギルドばっかりでしたが中々熱いレース展開の中、五回ほど黄ばみを流します。
前衛もイキイキとしてましたがWizと鳥の妨害工作とかも中々GJ。たまにやるとレーサーも面白い!。
最後は何故かV4で三人エンぺ殴ってたらしいですがSCOTに割られてボッシュートでした。でも楽しかったです。

来週はまたNFにお邪魔いたします。宜しくお願いいたします。

カンパリで乾杯。

2005年11月18日 趣味
横浜駅近辺某Bar。

金曜日でも早い時間は空いているのでゆっくり飲める。

少しのどが渇いていたので珍しくカクテルからはいる事に。
タンカレーベースのギムレットハイボールですっきりした後に、カンパリベースでリクエストすると出てきたのはカンパリオレンジならぬカンパリレモン?。カンパリとフレッシュレモンジュースを等量でシェイクしてオンザロックスタイルで戴く。苦味がレモンの酸味で緩和され、程よい苦味のさっぱりとしたカクテル。おいし。
ここのマスターのカクテルは結構ドライな作り方をする。マスターの性格がなんとなく出てると思う。振るのは普通のシェイカーの時もあるけれどフルーツ系はボストンシェイカーでも振る。
二杯カクテルを貰ってからさて、モルト。
マーレイ・マクダビットのマッキンタイア・ローズバンク1989。最近シェリー樽のロースバンクを良く飲む機会があるがこちらはクリアなローズバンク。
そしてダン・イーダンのクライネリッシュ11年。そしてグレンリヴェット1978カスク。

特別では無いけれど普通に飲んで普通に美味しい。そして何より安い。最近はそう言うボトルを置いているようだ。ダン・イーダンのクライネリッシュ11年などはオフィシャル14年よりこちらの方が同価格帯でも美味い。家飲みにしたいボトルだ。

ほっとするボトルをほっとして飲めるお店なのだな。
(いや、奥にはずっと良いボトルもそりゃありますがね。)

また参ります。
ISBN:4257010789 単行本 秋山 完 朝日ソノラマ 2005/10 ¥1,050
銀河の小さな国の姫君レイティアは、敵国の王子の誘拐事件に巻き込まれてしまった。そこには銀河支配をもくろむ死者の帝国の影が。一人で戦う孤独な姫君を助けて、宇宙の義勇海賊(シュバリエ・ドゥ・ラ・メル)が立ち上がった!(Amazon.co.jp)
久しぶりに、本当に久しぶりに秋完の新作が登場しました。
若い頃に書いた作品の補追作らしく、荒削りな部分や少々古さも感じられます。だがそれがいい。
古き良きスペースオペラの魅力を十分に感じさせてくれる快作と思えるのは贔屓でしょうか。
相変わらずパロディや他の秋完作品と連携するエピソードも色々盛り込まれ、楽しく読ませて貰いました。
また今月作者の公式HPもオープンしこの作品に関する作者自らの解説もたっぷり掲載されています。一粒で二度美味しい。
スペオペ好きの方は是非秋完ワールドにどうぞ。

作者HP
http://www.k2.dion.ne.jp/~aki-kan/

有楽町

2005年11月15日 趣味
千葉への仕事の帰り。直帰なのを良い事に、願望であった有楽町のキャンベルタウンロッホにやっと伺えた。

カウンターはモルトをゆっくり楽しむ方が多く客も途切れない。
戴いたのは
グレンリベット12y(80年代中〜後半のあざみがリベット表記の上にあるボトル)
アードベッグ1975 コニサーズチョイス
グレンロセス30y マクファイルコレクション
クライネリッシュ12y(ジャコーネ70年代ボトリング)

うは、オールドボトルキタコレ。
感想は勘弁してください。私の拙い表現力では冒涜です。
どうもありがとうございました。

これ全部ショットで飲んで6k弱って・・・どうなのよ。
参りました。

マスターがまた良い人で。素晴らしいっすね。
いつも通える人とか良いナァ・・・。

新商品ラッシュ

2005年11月14日 趣味
一ヶ月ぶり位でしょうか。自由が丘にお伺いしました。
いつも6kくらい目安でハーフで色々と戴いています。こう言う飲み方をさせてくれるのは本当にありがたいです。

で、金曜日週末ではありましたが空いてる時間帯に滑り込み。
戴いたのは・・・

HAZELBURN 8y First Edition official 46%
LONGROW WoodExpressions TOKAJI 10y 55.6%
PULTENEY 1977-2005 28y Duncan Taylor 57.7%
SMWS 33.56 ARDBEG 1998-2005 6y 59.6%
GLENDRONACH 1972-1999 millennium 48%

上から四本は最近の新商品ですね。 (写真はロングロウ)

ヘーゼルバーン初のオフィシャルボトルは普通に美味しかったです。三回蒸留ノンピートの筈なのですが味わいは甘いのですが濃く骨太、8年とは思えない熟成感・余韻があり、スプリングバンクのブリニーな風も飲み返しの裏で感じられます。香りは結構モルティ。
ロングロウのトカイワインの樽での2年フィニッシュモノはロングロウの骨太さとトカイのフレッシュな甘さが上手くマッチしていてこれも中々宜しい。あざとい味かも知れませんが。これも飲み返しではしっかりブリニーさを感じました。
値段さえ気にしなければバンク久々の良いオフィシャル新製品のような気がします。
三番目のプルトニーはMalt Drinker’s Diaryで紹介されていますのでこちらのテイスティングノートをどうぞ(笑)
http://www.scotchclub.org/mdd/mdd.htm
久しぶりに飲んだ色の薄い系のプルトニー。これは文句無く美味かったです。香りも良く立ってじっくり待つと南国フルーツ系の香りがしてきます。余韻が長くうっとりと出来るモルト。グラスの余香もかなり長く楽しめます。堪能。
SMWSのアードベグは『young sweet and smorky』と書かれたボトル。若くキレのある素敵なアードベグなんですが、確かに甘いんですよ、これ。シリアル系の甘さなんですがかなりはっきり感じられてアードベグの本来の味と合わさって面白いキャラクターでした。
最後のグレンドロナックは丸みのある落ち着いて滑らかな可憐なダークシェリー。じっくりと余韻を楽しみながら微笑みが頬に浮かぶ良い酒。このあたりでかなり上機嫌でした。
ゆっくり楽しめて全て美味しかった。満足!

帰りは同じく自由が丘『豚そば家 大大』まで足を伸ばしてさっぱりとした美味しいトンコツラーメンを戴いてまいりました。

ごちそうさま。

もやしもん 2

2005年11月14日 読書
ISBN:4063521265 コミック 石川 雅之 講談社 2005/10/21 ¥560

まず石川雅之さんが連載を始めている事を知らなかったんですよ。
と言うかモーニングで読みきりを描いてる頃から絵も話の雰囲気も好きで(特にこの人の描く女性は妙にエロい!)、でも名前は覚えてなかったんですね。

で先日本屋にもやしもんが1巻、2巻と平積みになっててポップを見て、あ、あの人だと。

読んでみると菌が見えるという設定とその菌の描写が妙に可愛いのと、舞台が農大、描かれるのは身近な微生物・細菌学とさすがのマニアックさ。これは面白いと膝を打ちました。

2巻になると「究極超人あーる」+「げんしけん」みたいな学園ギャグマンガになっててそれはそれで面白いんですが1巻ほどのインパクトは無くなっているかなという印象。
まあストーリー作るのは大変そうですがどこまでもマニアックさを忘れずに微妙なところで頑張ってほしいと思います。

いや、久しぶりにがっつり読める面白い漫画に出合った気分です。

孤宿の人 上・下

2005年11月11日 読書
ISBN:4404032579 単行本 宮部 みゆき 新人物往来社 2005/06/21 ¥1,890
讃岐国、丸海藩――。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く渾身の長編大作。(Amazon.co.jp)
寄るべき家を失った異邦の少女、ほう。一方平和な藩に振って沸いた幕府からの預かりの重罪人、加賀殿。そしてほうに不思議な縁で関わることになる引手手伝い(江戸の岡引の手下)の少女、宇佐。
文頭の衝撃的な毒殺事件から始まって、加賀殿の存在と、それを中心に渦巻いていく城下町での禍事、そして風聞。町は次第に重苦しい空気に溢れ、終には一気にそれが爆発する事になります。
正しい事を言い、行うことが全ての解決にならぬと言う重苦しいジレンマが積み重なり容赦ない現実が人々を追い詰めていく中で、只一つ、純粋無垢なほうと人間としての加賀との心の触れ合いだけが救いとして描かれます。そしてラスト。物語はどこまでも救いは無く、ただ現実のみが圧倒的にその場を支配し終わります。
「阿呆の呆」であったほうが新たな名を得る。結局そういう話であったのよ、とただため息をつくしかない、そんな話です。
小野不由美さんとかが書いてたらホラーになったんだろうなぁと言う作品内の重苦しさは万人受けする宮部作品とは一線を画しますが読み応えはあると思います。
三国志魏延異伝
http://www.geocities.jp/dr0p4u/gieniden/

音楽と言い、中々格好良いFLASH。
キャラが何故かROなのは謎だけれど。

同じく三国志劉禅異伝も同じHPでアップされているので三国志好きの方はどうぞ。
ISBN:4086302586 文庫 岡崎 裕信 集英社 2005/09 ¥580
少女たちの真実は!? 伝説の黒魚vs.四大竜王!
誰にも言えない秘密をもつ高校生ユーキ。それを知った真綾は、ユーキと同居する事に。だが、黒い奇妙な影が街中にあふれる時、世界は裂け、学園は戦場と化す! 第4回スーパーダッシュ小説新人賞・大賞受賞作。
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=4-08-630258-6&;mode=1
基本的に出てくるキャラクターは3人のみ。主人公ユーキと幼馴染の女の子玉樹、そして突然の出会いと共に同居する事になった真綾。学園を舞台にしたほのぼの三角関係コメディかと思いきや、後半になって怒涛の展開。しかも中心のユーキは実は・・・。
と、キャラを絞った分、それぞれのエピソードはしっかりと書き込まれ躍動感と感情移入を促進。前半パートの3人のほのぼのとした掛け合いが楽しく、それゆえに少々唐突とも思える後半一気の展開にも乗り遅れずについていける。
三者がそれぞれに暗い葛藤を持ち、その葛藤をぶつけ合い、そして至るラスト。丁寧なキャラクター描写がこの余韻を残してくれるのでしょう。良い作品でした。
既に12月には続刊の発売も決定していますがこの一巻に匹敵する作品にするのは大変そうです。楽しみに待ちましょう。

最近の目黒詣。

2005年11月6日 趣味
最近の目黒詣。
10/29@目黒

SPRINGBANK 1967 Moon Import 46%
BOWMORE 1966/35yo Kingsbury "Celtic" 43.7%
ARDBEG 1974/26yo Kingsbury "Celtic" 50.0%(half)
LONGMORN 1971-1999 Scots Selection 58.6%(half)

いやもう言葉にならないと言うか。
ケルティックの2本はMalt Drinker’s Diaryさんの10/26にテイスティングノートが出てますのでご参考を。
http://www.scotchclub.org/mdd/mdd.htm

とにかくBOWMORE 1966は特に素晴らしいの一言。これが1shot3kしないで戴けるんですよ!?
はぁ・・・・・・。
ロングモーンもマスターが「思わずニヤっとしちゃうでしょ?」と仰るが如し。濃いシェリー樽熟成の典型のはずの長熟ロングモーンなのですが度数に合わずスパイシーさの中にふわっとした柔らかさ華やかさがあります。余韻に至っては言うまでもなし。何時までも楽しめます。
なにせ全部余韻が物凄いので思わず時間を忘れる夜でした。

帰りに目黒は権之助坂の家系ラーメン屋『麺家 黒』へ。
9月にオープンしたばっかりの店。麺は少しやわい感じがするが丁寧に作った食べやすい感の家系ラーメン。

ごちそうさまでした。

11/4@目黒

ARDBEG 1974-1983 SAMAROLI-Italy 59%
CAOL ILA 1968-1982 SAMAROLI-Italy 57%
BOWMORE 1971/18yo Gordon & MacPhail for Sestante Import - Italy 57.3%

20年前のボトリングだと言うのに只管パワフルなアードベグ。飲むとピリピリとした刺激が下からじんわりと全身に伝わっていく。この感覚がなんとも言えない。
1972年の蒸留所改築前のモノは多分始めてのカリラ。『ブラインドで飲んでもカリラとは思えないと思います。』とのお言葉の如く、シェリーの聞いた穏やかなアイラの味わい。余韻が何時までも続き、陶酔の時間を過ごさせてくれる。
最後のボウモア、ダークシェリーの濃い色、味も濃い目なのだがヒネた様子もなく心地の良いシェリーの乗った穏やかなボウモアらしいボウモア。そしてカリラに及ばずとも遠からずの余韻の長さ。
深いため息しか出ない、夜。

その後で近くの蒙古タンメン中本で食事したりして。
ぶちこわしだと思いつつも食い気には勝てない。辛ウマー。

みなみけ 2

2005年11月4日 読書
ISBN:4063613771 コミック 桜場 コハル 講談社 2005/11/04 ¥540
ハルカ、カナ、チアキ、南家(みなみけ)の3姉妹が贈るワンダフルまったりショートストーリー。他愛もない日常の事件が、時に大きく、いつもは小さく発展していくサマをお楽しみください。
http://www.yanmaga.kodansha.co.jp/ym/rensaijin/rensai_chu/minami.html
なんとなくよつばと!的な風のショートストーリー漫画第二巻。画力はあまり高くなく時々キャラの見分けがつかなくなりますが、デビュー作『きょうの5の2』から三冊目で桜庭コハル独特の間というものがしっかりと確立出来たような感じ。ふとトイレに持って入ってそのまま読み終わってしまうと言う、手軽な楽しさのある漫画だと思います。
ブラックメープルヒル16年
反町駅下車。

スプモーニ→キリン富士山麓樽熟50°→ブラックメープルヒル16年→ラフロイグクォーターカスク

と言う感じ。お通しの炒め物にスプモーニが何かベストフィットで悦に入ってしまった。カンパリのカクテルが何気に好きなのだがスプモーニは特に苦味と酸味が甘口のカクテルを引き締めてくれてお気に入りだ。あまりあたりハズレがないしね。

実は初めて飲んだキリン富士山麓。噂に違わず家飲みに適した飲み易さ。ボディ自体は薄いのだが50°の度数がしっかりカバーしている。ハイボールでも良いでしょ、とはマスターのお言葉。そうだねぇ。
バーボンとしてはかなりお高めだが同価格帯のモルトと比べると質はかなり高い部類に入ると思うブラックメープルヒル16年。50°を切っていてこれも飲みやすい。強いアタックはなく円やかだが骨太。
最後は何気なくクォーターカスクで締めてしまったが良く考えたら明日mixiのイベントで飲むのだよな、これ。
まあ良いか。
ISBN:4334761089 文庫 酒井 邦秀 光文社 1999/03 ¥820
紀元70年のローマ。内乱を制したウェスパシアヌス帝だが、なお各地に潜伏する謀反の残党がいた。これを探し出し、服従を誓わせるのが、今回、密偵ファルコに与えられた使命である。ペトロ一家との家族旅行を装い、彼が向かったのは、ベスビオ山の大噴火により壊滅するわずか8年前のポンペイ。運命を知りようもない人々は、思い思いに夏の日を楽しんでいた…。―イギリス・ミステリー界で人気No.1のシリーズ第2弾。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334761089/250-5518921-5707437
密偵ファルコシリーズ第二巻。一巻で伏線が張られていた謀反計画の根元を追うべく嫌々ながら皇帝の密命を受けるファルコ。手がかりになりそうな解放奴隷バルバナスの行方を追ううちに関係者が次々と襲われていきます。
そして密命の旅でのヒロイン・ヘレナとの再会と恋のやり取り。妹に押し付けられた甥の意外な活躍。意外なバルバナスの素顔と複雑に絡む登場人物たちの思惑。
しっかりと読まないと展開に取り残されるミステリーとしての緊張感とヘレナとのロマンス、そして甥や親友ペトロ一家等との軽妙なやり取りでの息抜きとのバランスが取れていてずんずんと読み進めてしまいますね。
最後にヘレナとファルコを襲う悲劇的なエピソードが次巻にむけて今後どうなるんだろうと言う見事な引きになっています。
これは読み続けるしかないですよね。楽しみです。
でも何処か古本屋に置いてないものかな。

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鴉

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