ISBN:4840229368 文庫 橋本 紡 メディアワークス 2005/02 ¥599
失った者と失おうとしている者の思いが交錯する夜──。
 里香の手術が終わった。手術直後、主治医夏目の口から放たれた言葉に、裕一は戸惑う。そして訪れたのは、生ぬるい日常だった。あまりにも当たり前で、捉えようのない日々。戸惑う裕一に、新たな現実が迫ってくる。
 もう里香には会うな、邪魔なんだよ、おまえは──。
 一方、その宣告を下した夏目は、ずっと裕一を避けていた。ヤケになった裕一がバカ騒ぎを繰り広げる夜、夏目は亜希子に自らの過去を語りだす。好評シリーズ第四弾。
毎度終わりそうで終わらない(笑)半月の第四巻です。今回は半分以上が今まで伏せられていた夏目医師の過去の話として書かれます。ご想像の通り悲劇で終わる話ですので涙無くしては語れないのですが、この作者の良い所はこういうベタなネタとベタな展開でもしっかりとキャラへの感情移入を成り立たせきちんと泣かせてくれる所にあるのでしょう。小夜子さん・・・ええ人や・・・。こんなええ人死なせたらあかん、あかんやん。とつい似非関西弁で熱弁してしまうくらいしみじみと来ます。もうベタとかどうでも良いです。むしろベタだから良いんです。
ああ、果たして里香と祐一にも同じ結末しか訪れないのでしょうか。そうであるならば最終巻はせめて涙溢れずには語れないものにしてほしい。そう出来るだけの技量がこの作者にはあると信じています。いつか訪れるその時を戦々恐々と待ちながら続刊を期待することにしましょう。
なにしろここまでやったのなら、けして最後はぐだぐだにはならないでほしいものです
と言う訳で行って来たのですが飲みすぎてベロンベロンでした。
飲んだボトルとかは記録してきたので後日整理して少しなりとも感想等書いてみたいと思います。

取り合えずちょいと心にとどめた事。
マスタークラスはボウモア・マッカラン・スプリングバンクに参加。ボウモアのマスタークラスがプレゼンにもウィットがあって一番良かったかな。スプリングバンクはちょっと内容的に見劣りが・・・。試飲のヘーゼルバーンの7年もそれ程の出来ではなかったしね。

試飲会場で美味しかったのは三種程。ディアジオ・モエ・ヘネシーのブースにあった非常にブローラらしい落ち着いた貫禄を見せたブローラ30年。それから飲みやすくバランスの良いシェリー樽の逸品、軽井沢のシングルカスク16年(シェリー)。そしてCPはどうあれロイヤルサルートのブレンデッドながらの余韻の長さが印象に残った。
日本のメーカー四社のカクテル対決も中々面白かった。クリーム系二種(サントリー・ニッカ)柑橘系二種(メルシャン・キリン)と言う感じであったがクリーム系よりは柑橘系の方がウィスキーの特徴が出ていて良かった気がする。
軽井沢十二年にクランベリーのほの酸っぱさが良く会うメルシャンとロバートブラウンメモリアルブレンドをベースにオレンジリキュールとマドレーヌを加えながら甘さを抑えさっぱりとさせたキリン。前者は色物的ながらバランスが良く春を感じさせ、後者はそのさっぱり感が非常に心地よかった。

酔い過ぎたけど良いイベントだった。来年はマスタークラスは一種類で良いな。試飲会場でゆっくり飲んでいたほうが楽しいかもしれない。
切込隊長BLOG(ブログ)〜俺様キングダム
http://219.113.143.242/blog/kirik/
小ネタBlog〜純情派
http://yoiko.blogtribe.org/
アキバBlog
http://blog.livedoor.jp/geek/
RPG板ウォ(゜∀゜)チィ!
http://blog.livedoor.jp/rpgwatcher/
ゴルゴ31
http://www.golgo31.net/

とこのくらいですかね。<Rei氏
http://diarynote.jp/d/59319/
というわけで取り合えず
空ノ鐘の響く惑星で6
半分の月がのぼる空4
だけ購入。

電撃の新人三人の中ではルカが評判が良いみたいなのでチェキ予定。でもなんかイタい系らしいので最近食傷気味だから回避かも。
ごーさんが買ったらしいので感想待ちか。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~go-as/main.htm
あとは中村恵里加の新シリーズ、ソウルタンダーテイカーあたりが気になる所。
富士見ミステリはBAD×BUDDYと風月綺を予定。キリサキは評価待ちと言った感じです。
取り合えず空鐘読もう。
横浜某Bar。
一週間くらい前から専任のコックさんが入ったらしくフードメニューが充実していた。写真とは違いますが閉鎖蒸留所ダラスデューが入っていたので飲んでみる。
ダラスデュー1979 23y(シグナトリーレアカスクコレクション)→カマンベールフライ&グレンドロナック15y→ダラスデュー1979 23y

ダラスデュー美味いなぁ・・・。フルーツとハチミツ系のおだやかな香り、キレがあってスムースで飲みやすい味にながーい余韻が続き、最後にふっと心地良い飲み返しがある。聞いてみたら結構安いらしい。後でHPで検索したらフランスの有名なウイスキーショップ「メゾン・デュ・ウイスキー」用にボトリングされたものらしくカスクだが加水してあり46度。ボトル7k〜くらい。うは、コストパフォーマンス良すぎ。
マスターに話したらボトルで取れれば取っておいてくれるとの事なので是非お願いしたいなぁ。
カマンベールフライも美味しかったし、非常に満足な一夜でした。

無法のカリブ海

2005年2月7日 読書
ISBN:4150410755 文庫 高橋 泰邦 早川書房 2005/01 ¥945
乗艦がアルジェの戦闘で多大な損傷を受け長期修理が必要となったため、アダムは艦長職を解かれた。
二度と艦を指揮することはないかもしれない。
アダムは覚悟するが、地中海での活躍が認められ、提督ビートンの要請で彼の旗艦艦長として二層甲板艦をまかされた。
行き先は西インド諸島。
奴隷貿易船の拿捕という任務を帯び、カリブ海へと赴いたアダムだが、その行く手に、スペインと結託するしたたかな奴隷商人が立ちはだかる。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-ISBN=4150410755
19世紀初の全装帆船の最盛期。その時代を生きたイギリスの海軍貴族ボライソー家の男達の戦いを描く海洋冒険小説シリーズ27巻。馴染んだ艦との別れ、新しい艦と新しい人間との出会い。使命と責任。そして恋。
27巻ともなると話の流れがかなりワンパターンな流れになっているわけですが(笑)
まあそれでも黄金パターンと言うかしっかり楽しめてしまう所は水戸黄門のような時代劇に通じるものがあるのかもしれません。
やっぱり帆船はロマンだよなぁ。ってまともな感想になってませんが(笑)

アレキサンダー

2005年2月6日 映画
紀元前356年、マケドニア(現在のギリシャ)の王の息子として生まれ、20歳で王に即位。32歳で急死するまで東方へ侵攻し続けたアレキサンダーの生涯を、オリバー・ストーン監督が、破格のスケールで再現していく。両親の確執や父の暗殺などで心に屈折感を抱えながらも、征服欲に燃えるアレキサンダーは、過酷な戦いや臣下の裏切り、自らの体力の限界も乗り越えながら、ついにインドまでたどり着く。
本作でもっとも驚かされるのは、アレキサンダーの愛を正面から見つめたこと。親友ヘファイスティオンとの関係など、男同士の友情を超えた濃密な愛が丁寧に、かなりこってりと描かれている。主演コリン・ファレルは、まだあどけなさの残る10代から、亡くなる30代までの変化を表情や肉体の動きで表現し、俳優としての素質を見せる。アクション場面では、前半の砂漠でのダイナミックな戦いと、後半、ジャングルでの象や馬が入り乱れるバトルが圧巻で、バビロンの都を鮮やかな色彩で再現した映像にも息をのむ。問題点は、大王の侵攻の意図が曖昧なことと、達成感が観る者に伝わってこないこと。侵攻の合間での作戦会議がやたらと長く、映画の流れを止めてしまっている。(斉藤博昭)amazon.com
見てきました。制作費200億円の3時間映画。見る前の各所批評は酷評が多くラジー賞にもしっかりノミネートしていたりして恐々だったのですが・・・見終わると3時間別に退屈せずに見られたような。
内容を書いてみますと・・・。
野蛮な夫フィリッポス王を嫌い抜き怨念と愛情を全て息子に託そうとする高慢な母親に育てられ、母親への愛憎半ばの感情から女性不信になってゲイに走り、戦争が強いだけのヘタレになってしまったアレキサンダー。憧れていた父王の暗殺に母親が関与していた事へのトラウマとその母親の妄執から逃れる為に世界の果てまでいっちゃいます。でも戦争強いから負けません。
部下達は最初は素直に偉大な王として尊敬している訳ですが、何年立っても故郷に帰還しようとしない王に苛立ってきます。観客も苛立ちます。最後にはもう付き合ってられねーよ、俺等と言い出しますが、全くだ。正直観客全員君達の味方だよ!
そしてついに失意のまま引き返さざるを得ず、帰ったら帰ったで最愛の愛人(男)に死なれて発狂寸前になったあげくに部下に暗殺されて南無。
うーん凄い生涯だ、アレキサンダー大王。
やたら無精髭の男同士がベタベタ抱きあうシーンが出てきて非常にウザイと言うか困るんですけど。どうしろと言うのだ。俺は腐女子じゃない。
戦闘シーンはガウガメラの戦いとインドでの象部隊との戦いだけ。前者はかなりの迫力で見物ですが、後者はカメラワークがおかしくてぐだぐだの印象。
主役のコリン・ファレルは監督が最初からアレキサンダーをヘタレのホモとして描くつもりだったのなら迫真の演技です。素晴らしいと言って良い。ただ英雄としてのアレキサンダーを少しでも期待してしまうと・・・orz
あれ、退屈しなかったって突っ込みどころ一杯でってことか自分!?
そんな訳で退屈せずに見られましたけど他人には奨められない映画でした。割引1,300円で見られて良かった。
第1位 42票 『ALL YOU NEED IS KILL』(桜坂洋/安倍吉俊/スーパーダッシュ文庫)
当日記12/23感想

第2位 33票 『復活の地 III』(小川一水/前嶋重機/ハヤカワ文庫JA)
当日記10/29感想

第3位(同率)23票
『灼眼のシャナ VII』(高橋弥七郎/いとうのいぢ/電撃文庫)
未読。当日記感想無
『悪魔のミカタ (13) It/MLN』(うえお久光/藤田香/電撃文庫)
未読。当日記感想無
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』(桜庭一樹/むー/富士見ミステリー文庫)
当日記12/15感想

第6位(同率)21票
『バッカーノ! 1933〈下〉THE SLASH 〜チノアメハ、ハレ〜』(成田良悟/エナミカツミ/電撃文庫)
当日記11/10感想
『フルメタル・パニック! つづくオン・マイ・オウン』(賀東招二/四季童子/富士見ファンタジア文庫)
当日記10/21感想
『涼宮ハルヒの消失』(谷川流/いとうのいぢ/角川スニーカー文庫)
当日記8/6感想

第9位 20票
『空ノ鐘の響く惑星で (5)』(渡瀬草一郎/岩崎美奈子/電撃文庫)
既読。当日記感想無し

第10位 19票
『9S〈ナインエス〉 IV』(葉山透/山本ヤマト/電撃文庫)
既読。当日記感想無し

以下は大賞スレでどうぞ。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1105802918/
またまとめや過去の大賞の受賞作についてはラ典の歴代受賞作一覧をご覧ください。
http://onigiri.s3.xrea.com:8080/laten/index.php

感想としては1位『ALL YOU NEED IS KILL』は確かに良作でしたが1位になったのは出版の時期も良かったと思っています。
『復活の地 III』の2位は意外。自分としては大好きな作品ですが2位になる程支持されているとは・・・。小川一水の浸透度を物語っているのでしょうか。(まあ2chレベルですが・・・)
3位の二作は実は読んでないです。シャナは途中で買わなくなっています。悪魔は一巻読んで買わなくなりました。ですので評価不可。後は砂糖菓子が健闘で空鐘は10位に入ってくるかぁと言う感じ。後は無難なのではないでしょうか。
悔いは『眠り姫』をフォローアップ出来なかった事。読んでいれば確実に大賞に投票していたでしょうが・・・。
総評にもある通り、2004年下半期は豊作であったと言えるのではないでしょうか。特に電撃文庫に拘らず幅広いレーベルから良作が生まれたのは良い事だと思われます。

ちなみに自分の個人投票の内容も晒して起きます。日記の感想を整理した感じで投票しています。

●大賞・イチオシ賞
○『天槍の下のバシレイス?まれびとの棺(下)』(著:伊都工平/絵:瑚澄遊智/レ:電撃文庫)
票を纏めるには一巻に投票したほうが良いのですが敢えて二巻。
一巻だけなら並の良作なのですが二巻一章での程好いインターミッションとストーリーの意外な転び方、上下それぞれで四人のキャラの逸話を描ききるしっかりとした構成。
非常に纏まった作品として自分の中では間違いないイチオシ作品になりました。
正直いちごタルト、GOSIKと迷いましたがこちらを。

『復活の地 III』 (著:小川一水/絵:前嶋重機/レ:ハヤカワ文庫JA)
発表中に新潟中越地震もあり、また関東大震災が元ネタだろうと言う事もあり、身につまされるシリーズ。
絶望的な状況の中で生きようともがきながら一歩一歩進んでいく人々から発露する搾り出されるような善意は相応の説得力を持って感動を生んでくれます。
最後もぐだぐだにならずにきちっと纏め、クオリティを維持しながら定期的に作品を発表する作者の成長が感じられて嬉しいかぎりです。

『ALL YOU NEED IS KILL』(著:桜坂洋/絵:安倍吉俊/レ:集英社スーパーダッシュ文庫)
年末に思わぬ伏兵登場と言った感のあるこの作品。
個人的にループ物が好きと言うのもありますが、途中ではゲーム的な面白さ。
ラストではせつなくやるせなく纏めてバランスの良い良作に仕上がっているかと思います。
最後に余韻のある作品は好きです。

『春期限定いちごタルト事件』(著:米澤穂信/絵:片山若子/レ:創元推理文庫)
ライトノベルとしてもミステリとしても青春小説としても完成度高し。儲とすればもうあげざるを得ない。
小ざかしいけど憎めない小鳩君。振り返るとヤツが居る小山内さん。頼れる友人健吾。
しっかりとしたキャラ立ちの元に描かれる適度に毒の効いたそれぞれの小話。 
地味だけどしなやかな読み甲斐のある一冊。

『GOSICK III ―ゴシック・青い薔薇の下で―』(著:桜庭一樹/絵:武田日向/レ:富士見ミステリー文庫)
萌えだけじゃないんだ!!と言いたいんだがまあヴィクトリカが可愛過ぎるのが反則。
作品を地味に支える心理描写とかキャラの描き方の美味さは推定少女でも砂糖菓子でも証明されてるし。
萌えで良いじゃない。

次点は『平井骸惚此中ニ有リ 其参』、『薔薇のマリア I..夢追い女王は永遠に眠れ』『9S〈ナインエス〉 IV』、『吉永さん家のガーゴイル 4』の四点

●キャラクター賞

【小佐内ゆき&小鳩常悟郎】(春期限定いちごタルト事件)
どちらも一癖も二癖もある面白カップル。特に腹に一物小佐内さんのキャラが良い。
作者ホームページの登場人物リストで爆笑。

【ヴィクトリカ・ド・ブロワ】(GOSICK)
萌え。大賞圏内ではないが四巻のフリルボールとかイラストもあって悶えまくった。
やばすぎる。

【河上君&平井涼】(平井骸惚此中ニ有リ)
鈍感主人公とツンデレ娘のなんて素晴らしげなカップル。
河上君&平井撥子嬢もなかなか良いわけですがちとヤバいので。

【川中島敦樹】(天槍の下のバシレイス)
言ってみればシリアス版相良宗介の女性編?
特に理由は無いんですがなんとなく好きです。こう言う芯の強いキャラ。

【デイモン・ギャレット】(DADDYFACE メデゥーサ )
反則キャラ。主人公の立場無さ杉。メデューサ編は彼の為に書かれたと言っても過言ではない、ような気がする。

千葉国のその後

2005年2月5日 日常
霞が関官僚日記殿
千葉国独立から一ヶ月…緊急現地ルポ
http://d.hatena.ne.jp/kanryo/20050130

本年一月一日、満を持して独立国家「千葉」の建国を宣言した千葉県だったが、その後一ヶ月は茨の道らしい。

と言うか東京新空港激しく希望。
東横線沿線のBar。
ネイバーフッドバーとしての親しみやすさと落ち着きのある店はひさしぶりに行くとほっとする。

竹鶴17y→サゼラック18y→ボウモア15y(キングスバリー)

ジャパニーズのブレンデッドからライ、そしてモルトと面白い構成でくいくいと飲んだ。
竹鶴もサゼラックも余韻の長さを誇り、早飲みながらまったり出来る。サゼラックは香りも甘く味は濃く好み。
ラストに個性的な石鹸味のボウモア(笑)。口開けから少したって小慣れて来ていて、前飲んだ時よりは悪くないと感じた。
( ´ー`)y−~~

眠り姫 ◎

2005年2月5日 読書
ISBN:4829116633 文庫 貴子 潤一郎 富士見書房 2004/10 ¥609

夢の中で彼女は恋をするあまりにも静謐な恋の行方は…。第14回ファンタジア長編小説大賞・大賞受賞者貴子潤一郎、初の短編集登場!
彼女は『眠り姫』と呼ばれていた。成績優秀で美人だった彼女の唯一の欠点である“居眠り”癖を、同級生たちがからかい半分で付けた渾名だ。そのことに拗ねる彼女の顔がまた可愛らしく、私はさらに「姫、姫」と意地悪をした。そんなたわいもない、しかし幸せな日常を私は楽しんでいた。そして、彼女との日々がいつまでも続くものと思っていた―。彼女が、本当に『眠り姫』になってしまうまでは…。あまりにも静謐な純愛を描いた表題作ほかバリエーション豊かな作品を収録!大賞受賞作家・貴子潤一郎の珠玉の短編集登場!!
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200406000112

2003年1月に『12月のベロニカ』で大賞デビューした後、某所でも一部で高い評価を受けながらその後全く音沙汰の無かった作者の1年10ヶ月ぶりの新刊です。
実は先年の10月に出された本ですっかりスルーしていました(汗
2chの大賞で名前が挙がっていて漸く気づいて買ってきた次第。
しかし待望の新刊はまさに珠玉の短編集と言うに相応しいクオリティの高い一冊でした。
表題の『眠り姫』は『十二月のベロニカ』の主題を現代に移して50ページで書いたもの。たった50ページの中に物語が見事に凝縮されており、読み終えた後の余韻も十分。この最初の短編で圧倒されました。そして『さよならアーカイブ』『探偵真木』三連作など、これでもかとばかりにレベルの高い、豊富なバリエーションの作品が詰め込まれています。
この方が寡作だと言うのが本当に惜しい。量産に入れば富士見のひとつの柱になれる作家さんだと思うのですが・・・。
良い意味でライトノベルの枠に捉われていない、とても良い短編集でした。ごちそうさまです。
ISBN:4088737741 コミック 小畑 健 集英社 2005/02/04 ¥410

デスノート5巻を買ってきました。
ジャンプ本誌はここ二年くらい全く見ていないので待ち遠しかったのですが・・・。
すっかりギャグ漫画になってしまって!(笑)

ここ数ヶ月デスノコラがやたら出回っている理由が漸く解りました。皆良い味出しすぎ。

デスノート板(仮)
http://roripopnet.kir.jp/deathnote/futaba.htm
デスノ板(ィ反)
http://n.jeez.jp/note/
ISBN:4797495588 文庫 日日日 新風舎 2005/02 ¥590
天才高校生作家デビュー!!
「ちーちゃんこと歌島千草は僕の家のごくごく近所に住んでいる」――幽霊好きの幼馴染・ちーちゃんに振り回されながらも、「僕」の平穏な日常はいつまでも続くはずだった。続くと思っていた――あの瞬間までは。
怪異事件を境に、ちーちゃんの生活は一八〇度転換し、押さえ込んでいた僕の生活の中の不穏まで堰を切って溢れ始める……。
疑いもしなかった「変わるはずがない日常」が音を立てて崩れ落ちていくさま、それをただ見続けるしかない恐怖を描いた、新感覚のジュブナイル・ホラー。世紀末の退廃と新世紀の浮遊感を内包した、新時代作家・日日日(あきら)、堂々デビュー
http://www.shinpusha.co.jp/cgi-bin/php2/data_more.php?more=4-7974-9558-8&;select=&mode2=mbook
最近流行りなんでしょうか。桜庭一樹の『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を初めとして昨年は鬱系、イタい系の作品が話題を得ました。
この『ちーちゃん』もそんな話。壊れて行く少女とそれを見続ける少年の話です。人によってはジュブナイルホラーと言う事で乙一を思い浮かべる方も居るかと思います。そんな感じです。
特筆すべき点はその読みやすさ。読もうと思えば一時間かからずに、一気に読み下せます。まあその間にストーリーはどんどん進んで行きますのでつっかえる所がありません。
ただ、なんというかあっさり纏まり過ぎていてイタい小話と言う印象しかありません。こう言う話と言うのはハッピーエンドは望めませんのでその代わりに如何に読後に余韻を残すかと言うのが良作か否かの線だと思うのですがこの話は最後にぶつっと途切れてしまいます。その先に続く余韻をぶったぎっているワケで、なんとなく世にも奇妙な物語とかああいうネタ系短編ホラーの雰囲気がまんまんなわけです。ドラマでは良いかも知れませんが、一冊の小説としてはどうなのか。端的に言えばあっそう、で終わってしまうのですな。薄っぺらいと言うか。
まあ作者はまだ高校生との事ですので今後の成長は十分に期待出来ると思いますがこの作品に関してはまだまだだなぁと言う印象でした。

Crusader Kings

2005年2月2日 ゲーム
最近始めたゲームでCrusader Kingsと言うSLGがある。以前遊んでいたEuropa Universalis IIと同じ会社のゲームでEU2が1420〜1820年を扱うのに対してCKは1066年〜1453年を扱う。
これはノルマンディー公ウィリアムによるノルマンコンクエストから東ローマ帝国の滅亡までの400年のスパンでありタイトル通り十字軍の世紀を扱うのである。
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20040601/ck.htm

そこで今回は序盤を少しレポとして残してみたい。

◆カスティリャ王 サンチョ2世勇敢王の時代[1066-1105]

ナバラ王サンチョ3世大王の下、一時は統一されつつあったイベリア半島のキリスト教諸国は、彼の死後再び分裂した。
大王からカスティリャ・レオン王国を継承したカスティリャ王フェルナンド1世も1065年、その死に望んで同じように二人の息子に王国を分け与えた。
兄サンチョにカスティリャ王国を(サンチョ2世)。弟アルフォンソにレオン王国をそれぞれ与えたのである。
戦には長けるが政の苦手なサンチョと優れた野心家であるアルフォンソ。二人の対立は避けられぬ事であった・・・。

父の死の服喪もあけた翌年、サンチョはイタリアのトスカナ大公の一人娘サンチャを妻に迎えた。彼女は16歳ではあったが陰謀蠢くイタリア諸国の政治状況に触れて育ったためか宮廷や諸外国の情勢を察知するのに長けておりこれ以後サンチョの治世を支え続ける事となる。
サンチャの持参金を国内の整備に使い国力を蓄えながら4年の間に二人の間には二男一女が生まれていた。
王太子ベルナルドはやがて父と共に軍で教育を受け、弟ロペは兄を補佐すべく宮廷で、妹エルビラは修道院で慎ましやかな教育を受ける事となった。
暫くは国力の増強の為に国内の封臣の整理と直轄地の増加に勤めた王であったが、国内貴族の反発もあり、その努力も限界を迎えつつあった。
また南方のイスラム諸国は後ウマイヤ朝の滅亡後分裂していたが、未だに先進的な技術とき国力を持ちカスティリャ王国一国の力では対抗は不可能に見えた。
そんな状況の中で妻サンチャが宮廷内の陰謀の火種を見つけた。隣国レオン国王のアルフォンソが兄の持つカスティリャの王位を狙っていると言うのだ。ここに至って王は弟との対決を決意した。

1070年アストリアス・デ・オヴィエドの伯爵位を巡って火蓋が切られたカスティリャ王国とレオン王国の戦争はその後6年間断続的に続いた。
直轄地を増やして戦力を増していたカスティリャ王国軍はサンチョ王と、その有能な将軍でのちに『エル・シッド』の名で知られる事になるロドリゴ・ディアスの指揮の下、次第にレオン軍を駆逐していった。
1076年首都レオンを攻略されたアルフォンソ王は何処とも無く亡命し、レオン王国はカスティリャ王国に併合された。これによりカスティリャ王の直轄地は一挙に三倍に拡大し、その国力は大幅に増強されたのである。
しかし、好事魔多し。その背後ではイスラムの足音が着々と近づいていた。

1076年、東の隣国ナバラ王国が無謀にも単独でイスラム諸藩王国に宣戦を布告した。しかしカスティリャ王国は未だレオン王国と係争中であり、アラゴン王、カタロニア公爵も動かず、結果としてナバラ王国はアルメリア藩王国によって併合されたのである。
ナバラ王国の滅亡はキリスト教諸国にショックをもって迎えられローマ教皇やフランス王国からは助力に動かなかったカスティリャ王国やアラゴン王国に対する非難の声があがった。
これを危険視した王はレオン王国との戦争による疲弊も癒えた1081年、アルメリア藩王国に宣戦布告しサンチョ王とロドリゴの軍勢は激しい戦いの後ナバラ王国の旧領を解放した。
しかしこの戦いで王はイスラム軍の強さを実感していた。同数の軍勢ではまず勝てない事。一小国なら相手になるがコルドバ・バレンシア・バダホス・セビリアなどの藩王国が複数相手になればまず勝利は覚束ない事をはっきりと悟ったのである。この戦訓は後のレコンキスタに大きく生きる事となる。
旧ナバラ王国領解放後、王は16歳となった王太子ベルナルドに遥かクロアチア王国の王女を妻に迎えさせると共にナバラ王位を継承させた。ナバラ王ベルナルド1世の誕生であった。

1088年突然歴史は繰り返した。やはり東の隣国アラゴン王国が単独でイスラムの強国サラゴサ藩王国に宣戦を布告したのである。しかし国力の差は明らかであり、援軍を送る暇もなくアラゴン王国はサラゴサ藩王国に征服されてしまった。相次ぐキリスト教国の短慮に頭を痛めた王ではあったが今やイベリア半島髄一のキリスト教国となったカスティリャにとってこれを放置する事は許されなかった。
1090年、王と信頼すべきロドリゴの軍勢は旧アラゴン領ハカとサラゴサ藩王国の首都サラゴサに侵攻した。しかしサラゴサ軍は頑強な抵抗を示し、サラゴサは陥落したもののハカを落とすことは適わず消耗戦によりカスティリャ軍は見る間に消耗して行った。さらにアルメリア藩王国が隙を見て封臣のソリア伯領を占拠するに至ってついに戦争の継続を諦めて講和を結ぶ事となった。サラゴサと言う重要な領土は確保に成功したものの、ソリア伯領は譲らざるを得ず、旧アラゴン領ハカの奪還もならず、また軍隊も消耗しつくして回復までにはかなりの期間が必要と思われた。
傍目に見ればカスティリャ王国の輝かしい勝利であったが、その代償の大きさに王は鬱病を患う事になってしまったのである。
その影には長女エルビラの若すぎる死もあった。

その後、王は10年を国内の整備と国力の回復に努めた。イスラムとの戦いと交流によって彼等の様々な先進文化もカスティリャに流入し、その国力は増強の一途を辿った。直轄領は8州にのぼり、成人した次男ロペにはザマラとヴァリャドリッドの伯爵位が与えられた。

1100年。クレルモン公会議の結果を受けてローマ教皇は十字軍を招集した。カスティリャ王国は遠く、東征軍に加わることは無かったが教会からはイスラムへの具体的行動が求められた。
60代の老齢に差し掛かっていた王は己の最後の仕事として首都を奪われ弱体化していたサラゴサ藩王国の征服を決意した。
1102年。直轄領から召集された8,000のカスティリャ軍は王とロドリゴに率いられ藩王国領に雪崩込み、敵を各個撃破し次々と城を落としていった。
1104年末。サラゴサ藩王国は封臣含めた4州を征服されて滅亡した。この時の英雄的な戦いからロドリゴは『エル・シッド』の名を敵から冠されるに至り、王のキリスト教圏での威信は最高潮に達した。
しかし、まるでこの戦いの終わるのを待っていたかのように、1105年、カスティリャ王サンチョ2世は急逝した。一代でカスティリャ・レオン・ナバラ・アラゴン・サラゴサの五つの王国を纏め上げた偉大なる王は死後ローマ教会より聖人に列せられ、その戦場での姿から勇敢王と呼ばれる事となった。
後継者ナバラ王ベルナルドはカスティリャ王ベルナルド1世として即位。広大な王国を継承したのだった。

最終値[威信1266/信仰468]

[終]
このページで試してみてください。

http://www.dslextreme.com/users/exstatica/psychic.swf

ある任意の二桁の数字を選び10の位と1の位を足します。
そして足した数字を選んだ数字から引きます。

水晶をクリックすると答えの数字のマークが何故か・・・。
ISBN:406182404X 新書 上遠野 浩平 講談社 2005/01/14 ¥966
涙。――それは誰もが流すもの。たとえ禁じられても、こらえきれず溢れるもの……
魔導戦争の隙間にあるその非武装地帯には、見せ掛けと偽りの享楽と笑顔の陰でいつも血塗れの陰惨な事件がつきまとう。
積み重ねられし数十年の悲劇の果てに訪れた大破局に、大地は裂け、街は震撼し、人々は喪った夢を想う……
そしてすべてが終わったはずの廃墟にやってくる仮面の男がもたらす残酷な真実は、過去への鉄槌か、未来への命綱か……?
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/kadono/
上遠野浩平の事件シリーズと言われるシリーズの第四巻。
禁涙境と呼ばれる街で起きた事件を時系列に語る中篇連作。
それぞれの事件と謎は大した事は無いのですが、最後にきっちりと纏め上げて余韻を残すその書き方はさすが上遠野浩平と言った所です。しかしながら何か突出したものがあるかと言うとうーんと首を捻ってしまいますし、シリーズ物にしてはせっかくのキャラも今回は薄いですし。主役級のEDの過去話があると言うくらいしか特記する事がありません。
まあシリーズ通して読んでいるなら取り合えず買っておけば損はしないよ、程度でしょうか。

グレーン二種

2005年1月28日 趣味
地元の某Bar。

キャンバス1991→ニッカシングルカフェグレーン12y→ウエスタンアイル8y(タリスカー)

何時もはブレンデッド用として使われるグレーンウィスキーだが、そのまま飲んでもなかなかの味わいのあるものも多い。
と言う訳で今晩は2種。
キャンバス1991は土屋守氏プロデュースのキャンバス蒸留所のグレーンをシェリー樽で9年熟成したもの。甘く儚げな香りとスムースで優しい味わいはクセが無く加水すると香りも良く立ち万人向けのオールマイティなウィスキーに変化する。
シングルカフェグレーンはまさにニッカそのもの。カフェグレーンの甘さ柔らかさはもちろんあるのだがそれ以上に樽香、そして芯の強い酒質があり、カフェグレーンでもらしさを全く失わない。キャンバスの後だと濃すぎる印象さえある。
締めの若いタリスカはスペイサイドぽいクセのないオーク樽熟成の香りと島物の雰囲気はあるもののタリスカ特有の刺激は少なく一気に飲める飲みやすさ。イタリア物はこう言うすかっと気持ちよく飲めるタイプが多くて良いですね。もうちょっと安ければもっと良いんですが(笑)
帰化はしない。あくまで韓国国籍にこだわり、公僕でありながら日本に来るな!日本は哀れな国と貶しまくる。で、管理職は欲しい。
盗人猛々しいとはこう言う事を言う。

http://www.wafu.ne.jp/%7Egori/diary3/000449.html

そんな感じでクサクサしていたらあふがにすタンを発見。
http://www.yukai.jp/~timaking/index.htm
漫画を読み終えたらなんか感動した。
ISBN:4063143686 コミック ひぐち アサ 講談社 2005/01/21 ¥540
ごーさんの所で以前から面白いと聞いていたんですが
http://www2u.biglobe.ne.jp/~go-as/main.htm
某R氏のお墨付きもついたんで買ってみました。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Queen/6426/

むむ。確かに面白い。こう言う集団スポーツ漫画として必須の各キャラのキャラ立ちもしっかりしてますし、阿部-三橋の信頼感を高めていくやり取りに代表されるキャラクターの心情描写が綿密に描かれている所は青年誌連載漫画に相応しく、雑な少年漫画とは一線を画していてGOODかと。
手法的に少女漫画に近いのかな、と思ったのは読んでいてなんとなく羅川真里茂の『しゃにむにGO』を思い出したから。
変にストーリーに恋愛が絡んでなくて良いね、と思ったらR氏も日記で書いている通り阿部×三橋と言う構図が特定の女性集団に人気らしいです。まあなんとなく解ります(笑)。
中々良い買い物をさせて戴きました。
漸く参加チケットが届きました。
ウィスキーマガジンライヴと言うのは、ほぼ一年毎に行われているシングルモルトウィスキーを中心にした国内最大の販促イベントでして、私は前回初めて参加しました。
http://www.whisk-e.co.jp/mag/live2005.htm
今年はなんとビックサイトでやるらしく主催者の意気込みとマニアの底辺拡大が推し量れます。(まあ私もその底辺拡大組の一人ですが。)
当日は大規模な展示試飲会と共に、様々な製造元(蒸留所)や販売元(ボトラーズ)がマスタークラスと呼ばれるプレゼンテーションセミナーを開催し、その中で自分の所のレアなボトルなどを試飲させてくれたりもします。
私の方はボウモア・マッカラン・スプリングバンクと言う人気の3クラスのチケットを無事確保する事が出来ました。
ボウモアは60名限定の抽選でしたのでラッキーでしたね。

当日は目一杯楽しんで飲んでこようと思っております。

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鴉

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