△ 銃姫 3

2005年1月11日 読書
ISBN:4840112002 文庫 高殿 円 メディアファクトリー 2004/12 ¥609
自らの出生の謎に迫るセドリックに運命の出会いが!?
自国の民を救おうと、大国の王のもとへ嫁ぐ決心をしたアンブローシア。謎多き自らの過去と向かい合い、運命を切り開こうとするセドリック。穏やかな物腰の陰で、なにかを思い詰めた様子のエルウィング――。それぞれの想いを胸に秘め、謎の「銃姫」の行方を追う三人。道中、突如として彼らの行く手を阻んだのは、魔銃士の少年とその召し使い。ティモシーと名乗る少年は、セドリックの等級タグを狙って決闘を挑んできた。やがて吹き荒れる嵐から逃れ、一行がたどり着いた先に待っていたものとは!?
http://www.mediafactory.co.jp/cgi-bin/bunkoj_detail.cgi?id=1924

最近はMF文庫Jの数作品もそうですが魔法の衰退による魔法と近代科学との融合した世界設定、所謂『スチームパンク・ファンタジー的世界設定の作品が増えてきているような気がします。こう言う作品では大体が何故魔法は衰退したのかが物語の一つの伏線、あるいは重要なキーとなっているようです。
この銃姫でもご多分漏れずその点がずっと伏線として流れながら表のテーマでは主人公セドリックの自分探しと彼を巡るヒロイン、アンの葛藤。そして短期的目標として銃姫を奪った敵の探索が設定されています。
三巻では起承転結の転の部分にあたるでしょうか。序盤はストーリー的には進まないものの、終盤で一気に状況が変化します。
近づく戦争の影、セドリックを巡るアンとエルの執着、魔法そのものの衰退の原因等伏線はてんこもり。後は話を進めるだけなのですがなかなか焦らしてくれます。また主人公自身が内にこもる性格の為かどうも作品自体が暗いんですな。どよーん。
で、評価としてはこの巻は△。
しかし、それはそれとして大きくストーリーが動きそうですので次巻を楽しみにしています。
鴉

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