昼直前に起きて家の用事を済ますともう時間が無い。
外は近年珍しく雪に覆われ、気温は0℃に近く、外に出歩く気も失せた。
無駄についているTVは昨日からの踊る大捜査線が延々と流れる中、年末恒例となった紅白FLASH合戦の作品をぽつぽつと見る。

第三回となった紅白FLASH合戦http://flash.chbox.com/rw04/page.php/indexは本質的に何か変わってしまった。
10日に及ぶ日程と投下される膨大な作品は率直に言うとかなりうんざりさせられるもので、見るのに苦痛を感じる程だ。よっぽどのヒマ人でなければ全体は把握出来ないし、参加していると言う感覚も無くなる。
職人が渾身を込めた作品も余程レベルが高くなければ玉石混交の中で瞬時に忘れ去られる存在だ。
まあ第三回を迎えて岐路に立たされたと言う事だろう。
消費するだけの受け手が偉そうな事を言うのもなんだが正直な感想とさせて戴こう。

そんな中で自分が特筆すべきと感じた数作品だけ上げておこうと思う。
『クリスマス中止撤回』
http://www.geocities.jp/wanokoucha/xmas.html
24日に投下された作品。2ch系の作品では公開されたタイミングと言い、音楽とアニメーションのコラボレーションと言い、素直に楽しめる作品だった。
『必殺!!チュウシングラ』
http://web1.nazca.co.jp/hp/ssworx/04.html
2ch系。本編も良いのだがオマケが笑えた。年末年始を見事に彩る快作。
『はやくも2005年をあきらめたヒト』
『毒男たちのクリスマス』
http://www.geocities.jp/youhigh_22/kouhaku2.html
http://freett.com/FZEROGX/dokuxmas.html
・・・世の毒男達よ、来年も つωT`)ヾ (゜Д゜ )…イキロ

2ch系以外の作品も今年は多く、比率で言うと7割は非2ch系の作品ではなかっただろうか。但し、正直長編アニメ系やPV系で特筆すべき作品は少なかった。いやレベルは確かに高かったのかも知れないがそれらに引き付けられるような魅力をどうしても感じられなかった。
技術的には一年前に公開されて居れば神と言われるだろうような作品も幾つかあったがそれだけFLASH作品自体が多くなり見る方の目が肥えてきたと言う事、だけではなく見る人を楽しませてくれるような何かが少々足りないのではないかなぁと漠然と感じた。
その中でこの二作だけはさすがとしか言いようの無いクオリティを発揮していた。

『ハクシャクノテンシ』
http://www.geocities.jp/n_kouhaku/html/haku_nae_n-gravity.html
ストーリー、アニメーション、音楽、どれを取ってもハイセンスなちょっとした物語。特に言いたいのは長さ・テンポが素晴らしいと言う事。アニメFLASHはここが肝心。さすがと言える。この方の作品は是非他のも見てみて貰いたい。
http://studio-n.hp.infoseek.co.jp/main.html[N-GRAVITY]
『ウシガエル』
http://www.geocities.jp/iyasakado/usigael.htm
これまた貫禄とも言える弥栄堂さんの所の作品。メカの独特の動きは流石だが、今回はねずみとイヌを主人公に添えて一般にも楽しめる娯楽作に仕上がっている。
http://iyasakado.com/[弥栄堂]

まだ最終投票もある事で、とにかくここで書かないまでも楽しませて貰った作品もあった。なんであれ、無償で渾身の作品を作り続け、名も知らぬ観客を楽しませようとするそのスピリットと、それを育んでいる土壌たる場には敬意と謝意を表したい。
お疲れ様です。来年も楽しみにしています。
そろそろ今年も最終更新です。
本年はお世話になりました。来年も宜しくお願いします。

で、今年はライトノベルの総括本がいろいろ出されてランキングなども様々行われたようですが、やはり歴史から言うと2chライトノベル大賞こそが正当なランキングでしょう!!(・・・・)
『2chライトノベル大賞 栄光の記録』
http://www.geocities.co.jp/Bookend/3018/lnprz.html

まあそんなわけで2004年下半期の大賞も迫る中、本年7月〜12月までの個人的良作(この日記のプロフで言うところの◎評価)作品を抜き出してみました。こんな感じ。

8月  田口仙年堂『吉永さん家のガーゴイル 4』ファミ通文庫
8月  小川一水『復活の地 II 』ハヤカワ文庫JA
8月  ヤマグチノボル『描きかけのラブレター』富士見ミステリ文庫
8月  葉山透『9S〈ナインエス〉 IV』電撃文庫
9月  新井輝『ROOM No.1301 #3 同居人はロマンティック?』富士見ミステリ文庫
9月  成田良悟『バッカーノ! 1933 〈上〉 the Slash 〜クモリノチアメ〜』電撃文庫
10月 小川一水『復活の地 III 』ハヤカワ文庫JA
10月 桜庭一樹『GOSICK III ―ゴシック・青い薔薇の下で―』富士見ミステリ文庫
10月 田代裕彦『平井骸惚此中ニ有リ 其参』富士見ミステリ文庫
10月 時雨沢恵一『キノの旅 VIII -the Beautiful World-』電撃文庫
10月 伊都工平『天槍の下のバシレイス (1) まれびとの棺 』電撃文庫
11月 伊都工平『天槍の下のバシレイス (2) まれびとの棺 』電撃文庫
11月 成田良悟『バッカーノ! 1933〈下〉THE SLASH 〜チノアメハ、ハレ〜』電撃文庫
12月 師走トオル『タクティカル・ジャッジメント 6 湯けむりのディスティニー! 大舌戦編』富士見ミステリ文庫
12月 新井輝『ROOM No.1301 #4 お姉さまはヒステリック!』富士見ミステリ文庫
12月 十文字青『薔薇のマリア I..夢追い女王は永遠に眠れ』角川スニーカー文庫
12月 桜坂洋『ALL YOU NEED IS KILL』集英社スーパーダッシュ文庫
12月 米澤穂信『春期限定いちごタルト事件』創元推理文庫

電撃文庫はともかくとしても富士見ミステリ文庫の比率がかなり高いのは趣味なんでしょうか。まあシリーズ物が比較的多く出たと言うのもこの下半期の特徴かも知れません。またもう少し新人の方の作品を開拓したかったのですが数が少なくこの評価となりました。
大賞はこの中から幾つかチョイスしてと言うことになるでしょうが正直迷う所です。
来年もまた良作と出会えますように。
それではまた来年。
鴉

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