初の福岡出張一日目。
明日からのイベントの準備に19:00頃に空路福岡入り。
飲み会後、屋台で博多ラーメンと定番をこなし、別れてからタクシーに飛び乗り大名のBarオスカーへ。
カクテルの大御所、銀座テンダーの上田氏の弟子と言うマスター長友氏のハードシェイクで一杯目はギムレットハイボール。クールで爽やかなロングカクテルに続いてバックバーの目立つ位置にあるアードベッグベリーヤング。パワフルなアイラで目を覚まして最後はカンパリと洋ナシのシロップ、オレンジとグレープフルーツにソーダとトニックウォータを半々のレシピのエスターテ(だったと思う)と言うカクテル。少し飲みすぎの体がカンパリのちょっとした苦味と洋ナシの甘さで癒される。
混んでいるにも関わらずさりげない接客も堂に入っており、さすが福岡でも有名なBarと思わせものがあった。
旅先で初めてのBarをおとなうと言うオツな経験の出来た夜。
地下鉄の終電の終わった深夜に行ったので宿までのタクシー代2500円なりはちと痛かったけれどw
福岡出張二日目。
18時過ぎ。
定時とほぼ同じ時刻に仕事は終わり。
そこで旅の恥は…と女の子遊びにでも出かければ良いのにやる事は体調も気にせずに博多ラーメン&Bar探訪。
天神で地下鉄を下車。大名一帯が目標。

まずは各地に支店のある一風堂の大名本店に。
本店のみのメニューというかさね味ラーメンを戴く。
最近横浜店にも行っていないが本店は無料の付け合せのもやしが胡椒風味。それと唐辛子で浅漬けした感じの胡瓜もある。
出てきたラーメンを食べてしみじみ感じたのは横浜店は間違っとる。こういうラーメンを食わせないかんだろうと。まあ本店オリジナルメニューとは言えスープのコク、キレともに差がありすぎる。
旅情が手伝っている可能性も否めなくは無いがとにかく息もつかせず啜り込んだ。
で、雨が強くなってきたのでその近くにあるBarダルウィニーに退避。この店はバックバーにリベットやマッカランを中心にして60年代のボトルやオールドボトルがずらっと並んでいる。その殆どがシェリー樽のボトルなのは古き良きシェリー樽熟成のモルトのよさもある事ながらご店主の趣味と見た。
ジンリッキー→ローズバンク14yトリプルディスティレーション→グレンギリー16y 1985→ラガヴーリン25y(ハーフ)
オフィシャルのシェリー樽熟成で攻めたこの構成。熟成感も余韻も丁度良く飲み返しにシェリーのふくよかさを感じるローズバンク。ドライでフルーティ。少々の石鹸ぽさ。濃い目のシェリー樽熟成にしてはすっきりとしたギリー。ボディは薄いが熟成感、余韻は申し分ないラガヴーリン。値段はチャージが少々お高め。
お次はまちBBSでお奨めのあった赤坂駅に近いケーブルカーと言うBar。長いカウンターが特徴の細長い店内。気軽でスタンダードくらすのモルトの品揃えが良いネイバーフッド系のBar。
なんとまちBBSでお奨め戴いた方と邂逅し長々とお話しつつスプモーニ→グレンリベットフレンチオーク12y(奢られ)→竹鶴17yと戴く。
ジン好きの明るい常連さんであった。マスター含め店員の方も気さくで通えば如何にも居心地が良いであろうBar。ネイバーフッドバーとはかくあるべきと言う風。気づけば23時半になっていた。
小腹がすいてこれまた博多では有名な元祖長浜屋さんへてくてくと。400円で食べられる、こってりしているのかあっさりしているのか不思議と癖になりそうなとんこつラーメン。
そして地下鉄の終電に間に合わず再びBarオスカーへ。
マスカットマティーニ→花椿というブランデーと木苺のリキュールのカクテル。爽やかで落ち着く素晴らしいカクテルで十分に満足し宿に帰還。
とんだ散在をしたものだが十二分に楽しんだ。博多は良い街だ。
明日仕事を終えて帰還予定。眠い。
なんでだろ〜 in福岡国際空港。

帰ってからも。

2005年10月8日 趣味
帰ってからも。
自由が丘SWの8周年と言う事で先週に続き伺った。

記念につきシャンパンかシェリーがサービス。
気軽にシャンパンを戴きつつチョイスして戴く。
先週のグレンダランが忘れられず再度所望。

ダルウィニー15y(OB80年代ボトル)→クラガンモア1972(GM 80年代ボトル)→グレンデュラン1965-1989 23y(ケイデンヘッド)→ロングモーン1974(サマローリ)

全部ハーフ。

優しげでたおやかな香りと味。現行のOBと比べるとエステリーというかわざとらしさが全く無いおちついた丸み。余韻もOB15yとは思えぬ程長いダルウィニー。
オールドボトルながら若くキレの良いパワフルさを失わず、枯れた余韻とはまた違った上向きに曲線描く余韻を残すクラガンモア。
いつまでも香りと余韻が続きヤバい世界にトリップさせてくれるデュラン。
ダークシェリーのロングモーンは何か味噌っぽささえ感じさせる。クラガンモアとはまた違った陽性の長い余韻。

オールドボトルをこれでもかと飲んで酔って。

で飲んでいる途中では食べない主義なので飲んでから食べる。

自由が丘『いちばんや』
http://www.jiyugaoka-ichibanya.com/

新メニューの白醤油ラーメン。相変わらず魚貝系ながら売りの醤油タレを損なわないスープが飲んだ後にしみじみ美味い。

ふう。と溜息。
ISBN:433407619X 新書 田中 芳樹 光文社 2005/09/22 ¥820

さてどう評価したものか・・・。
とりあえず繋ぎの巻と言いますか。
話があまり進展してないと言いますか。
でも読んでて懐かしかったです。書き方とか。
コンスタントに出ると良いんですけど。
銀盤カレイドスコープ 第01話 「100億ドルの女」
アニメ版銀盤カレイドスコープを見たわけですが。
http://www.sonymusic.co.jp/Animation/ginban/
ストーリーはかなりスピード感があって良いと思うのですが何せ作画がスタートの時点でこれなのは・・・。
100億ドルの女って説得力無さ杉orz

とにかくピートと妥協を図るまではタズサのキレっぷりが原作でもかなり鬱陶しいので、なんとか演出で頑張って貰って。そしてこの作画がこれ以上荒れないように祈るだけですね・・・。
ISBN:4840231818 文庫 渡瀬 草一郎 メディアワークス 2005/10 ¥662
国を守る戦い。勇将ベルナルフォン出陣!
 タートム侵攻の報を受け、国境に先行したベルナルフォン。
 兵力で勝るタートムの軍勢を相手に、善戦するアルセイフ軍だったが、その裏にはある“特殊な部隊”の活躍があった。
 遅々として進まぬ戦況に、タートムの将軍カルバイの要請を受けたシズヤ率いる裏切りの暗殺者達がついに動き出す!
 突如現れた“空からの刺客”に撤退を余儀なくされるアルセイフ軍。さらにベルナルフォンはその責を問われるが、その時、援軍として現れたのは──!?
 数奇な運命に翻弄される少年・少女達。その裏で、国を守る男達のもう一つの戦いが始まる──! 人気シリーズ第8弾!!
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/new/sinkan.php#7
大河ファンタジー、空鐘ももう8巻。分厚いサイズで登場です。タートムの本格侵攻とウルクの身の上にある程度結果がつき、中締めとも言える本巻。
さすがにラストはじーんときましたが戦闘描写の方はどうも…と言う感じでした。戦争シーンは多分苦手なんだと思います。この作者さん。そんな訳で大きな盛り上がりどころだった割にはイマイチ盛り上がらない結果に終わりましたが。それぞれのキャラも動いてはいるんですが本当に何か、『地味』なんですね(笑)
シリーズものとしては十分に読めるし続きも気になるんですが熱さに欠けると言う印象。でもまだまだ続く、らしいので楽しみに待ってます。いや地味なりに好きなんですよ、このシリーズ。
ISBN:484023177X 文庫 成田 良悟 メディアワークス 2005/10 ¥683
針山という一人の凡人、彼は一体──!?
 埼玉県所沢市を舞台に巻き起こる様々な出来事。斧男が巻き起こすベッドの下の都市伝説、いきなり天井を破って舞い降りた魔法少女、自らを勇者と名乗る住人たちが忽然と消えた孤島、そして、様々な人々が絡み合う悲劇の結末──。
 それら全ての事件には必ず一人の人物が絡んでいた。その人の名は針山真吉。憎めない顔をしていて、眼鏡以外にほとんど特徴のない普通の人。四人家族の主。そんな彼が何故に毎回事件に巻き込まれるのか? 果たして針山さんとは何者なのか? そして、世界の中心には何があるのか──!?
 人気イラストレーターコンビで贈る短編連作、文庫化決定!
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/new/sinkan.php#8
と、文庫紹介には書いてありますが実際には針山さん、殆ど出てきません。四篇からなる短中篇集。成田作品にしては珍しくバッドエンドの話が掲載されていて、ファンの中では少し事件でしたが書き下ろしの中篇で全てハッピーエンドになっている所がさすが成田。
自分的な評価としては としれじぇ>魔法少女>光の勇者 で最後の中篇は予定調和にさせすぎでないかい、という感じ。なんでも纏めちゃわないと気がすまないのは成田作品らしいけれど。光の勇者などは短編のままだった方が良かったかもしれない。
としれじぇがインパクトがあっただけに次第に期待はずれになってしまったのが残念。
地元某Barにて軽く飲み。
ボウモアエニグマ12年→ブナハーブン1979-1997(キングスバリー)

エニグマは穏やかなピート香りとシェリーの香りが素敵な癒し系のボウモア。ボディはライトで飲みやすくあっさりしたもの。
以前ボウモアが評されていた女性的なモルトと言う言葉が良く似合う。一杯目、食前にも良いのではないか。

キングスバリーのブナハーブンは穏やかな中にもカスクなだけにしっかりとした香りとボディを持ち、余韻もそこそこでキレが良い。
『丁度良い』バランスの取れたモルト。グレイトでは無いが気負わずにゆっくりと楽しめる。

どちらも家飲みに向くモルトのような気がする。まあエニグマはともかく後者はそう簡単には手に入らないボトルだけれど。
ISBN:4150203997 文庫 宇佐川 晶子 早川書房 2005/10 ¥882
ベルガリアード物語前史を魔術師ベルガラスの視点から見たシリーズに続き、ベルガラスの娘であり、ベルガリアード物語でも最も魅力あるキャラクターであるポルガラの視点での前史が語られます。
ベルガラスの物語と交錯しており、その視点の違いも面白いですし、純粋にこれまで知りたくても語られなかったポルガラの幼少時代やロマンスなど一人の女性としてのポルガラが楽しめるこのシリーズ。一大悲劇となるだろうボー・ワキューンの滅亡が語られるであろう次巻も楽しみです。
ISBN:4840231729 文庫 時雨沢 恵一 メディアワークス 2005/10 ¥599
空には、暖かい午後の太陽が浮かんでいました。なだらかで大きな丘を登った時、丘の向こうが見えた時、キノは驚きの声を出しました。「あれ? なんでだろう」急ブレーキをかけられて止まったエルメスも、「おや」やっぱり驚きました。そこには国がありました。広い草原に、城壁が見えました。白い城壁が、大きな円を描いていました。――キノとエルメスが辿り着いたのは、城壁が続く大きな国。そこに国があるとは聞いていなかったので驚きつつ、入国するための門を探して走り続ける。しかし…。(『城壁の話』)他『記録の国』『作家の旅』『電波の国』など、全15話を収録。口絵(カラーページ)三つ折ポスターも含めて14p! もちろん黒星紅白が描き下ろすイラスト満載! そして、注目の「あとがき」今回はナント──!? (お楽しみに)
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/new/sinkan.php#1
久しぶりだなと思えばなんと一年ぶりの新刊です。キノの旅。今回も15編、好みが分かれる所ではありますが自分的には『電波の国』『自然保護の国』『説得力?』くらいが面白かったかな。後は少々パンチ不足というか。やはりこの手のショートストーリーで9巻ともなると厳しいのでしょうが看板シリーズではありますし、頑張って欲しいものですね。

Room No.1301 (#6) ○

2005年10月15日 読書
ISBN:4829163232 文庫 新井 輝 富士見書房 2005/10 ¥588
2学期、学校も始まり普通の生活がはじまったかに思えた健一だが、双子の窪塚姉妹の妙な絡み方は相変わらず。でも、シーナ&バケッツの活動は続いているしで――。シーナがライブの後に、なにかスカッとすることがしたいと言い出した。いつものように健一を引きずって刻也のバイト先に行く。そこにいるはずの刻也の彼女を見に行こうという魂胆だ。気乗りしない健一だったが……。窪塚姉妹の嵐に巻き込まれながらも、更なる嵐が健一に巻き起こる予感!
http://www.kadokawa.co.jp/fujimi/mystery/search.php?new=1&;pcd=200508000060
窪塚姉妹の話は正直どうでも良いのですが。本編は読めば読むほど千夜子が不憫になるのでどうにもこうにも。まあ今回はプロローグとエピローグだけ読めば満足です。ショートカットのイラストは気に入らないが!
と、言うかある程度未来図を見せちゃってるので、どうにもしまりませんね。全体的に。
地元のBarにてジャパニーズウィスキーのイベントがありました。
常連でSMWSのメンバーでもあるI氏、A氏のご好意でお手持ちのSMWSの宮城峡・余市の新ボトルをメインのテイスティング会が開かれた訳で。こう言うイベントはありがたい限りです。

ボトルリストは
1. SMWS 宮城峡 124・1 1988 17年 59,4%
2. SMWS 宮城峡 124・2 1989 16年 59,3%
3. SMWS 余市 116・5 1986 18年 50,5%
4. SMWS 余市 116・6 1987 18年 54,1%
5. SMWS 余市 116・7 1989 15年 61,3%
6. Ichiro’s Malt Vintage Single Malt 1988−2005 56%
7. Triple Cask Single Malt Whisky VINTAGE 薩摩1984 20年 55%
8. 山崎 樽出し原酒 15年 57%
9. 白州 樽出し原酒 15年 56%
10. 軽井沢 樽出し原酒 18年 60,1%

全てハーフショットで提供されました。
1.は華やかでフルーティで甘い、宮城峡の特徴をさらにオーバーに表現したようなボトル。
2.はハイランド風の骨太なボトルで、宮城峡のフルーティさや甘さは奥底に感じられます。
3.はピーティ&ソルティなアイラ風あるいはブローラ風の余市。これが一番好きでした。
4.は石鹸風味のフルーティ系?80年代ボウモアの風もあり、自分的にはイマイチなボトル。
5.は一番余市らしい、ハイランド風のどっしりとしたボトル。余市好きなら迷わずこれかも知れません。
6.のIchiro`s Maltは7.と並んでかなり興味があったボトルでした。バランスが良く、ボディもしっかりしていてキレがあり、飲むと不思議な甘さ(クルミ餡?)があって、スコッチモルトとは明らかに異なるキャラクターがとても楽しいボトルでした。
7.の薩摩も楽しみにしていたのですが20年と言う熟成年数の割りにかなり若くドライな印象。こちらも独特の甘さがあるのですが、焼酎に似たベタな甘さでちとイマイチ感あり。
8.以降は酔っていたのであまり覚えてないのですが白州の原酒はかなり美味しかった気が・・・orz。
その後、フリーテイスティングでニッカの新製品ブラックニッカ12年もご馳走になりました。12年と言うモルトの深みは感じられませんでしたがカフェグレーン由来の軽さと甘さは大分飲み過ごした後では爽快に思われ、中々良い印象を持ちました。甘い甘いと聞いていましたが、甘いと言うよりは軽いと言う感じでしょうか。

なんにしろ貴重な体験をさせて戴きました。
ボトルをご提供戴いたお二人と、場を設けて戴いたマスター、どうもありがとうございました。

ブルースカイ ◎

2005年10月18日 読書
ISBN:4150308209 文庫 桜庭 一樹 早川書房 2005/10/07 ¥714
“あたしは死んだ。この空の下で――”。魔女狩りの嵐が吹き荒れる17世紀のドイツ、城壁都市レンス。電脳空間にゴシックワールドを再現する2022年のシンガポール、セントーサ島。そして2007年の日本、鹿児島に広がる青い空――。“せかい”と“少女”をめぐる三つの時代、三つの箱庭の物語。
著者HPより。http://sakuraba.if.tv/books/index.php
少女と言うテーマで書かれた三つの時代を巡るおとぎ話。
そう、おとぎ話と言って良い。話を膨らませるならばマリーの話で三倍書ける筈。そこを果断にも断ち切ってストーリーを2022年に飛ばし、一気に終息させる。勿体無いような尻切れトンボのような、中途半端な印象も受けるが、それが桜庭一樹と、この小説の味なのかもしれない。けしてハッピーエンドであるわけでもない。それでもなお、この不思議な感覚を心地良く思うのはライトノベル・SFと言うジャンルで生々しい女性の視点と言う物に出会う事が少ないが為の『物珍しさ』なのかもしれない。
しかし、読んで見る価値はあると思う。つかみ所の無い小説。
ISBN:404376703X 文庫 山田 真哉 角川書店 2005/09/22 ¥580
キュートな女子大生会計士・藤原萌実と新米会計士補・柿本一麻の事件ファイル第3弾。映画ビジネスを蝕む不正のトリックとは? ネット予約でホテルが安くなるわけは? 巻末に「不正・粉飾決算摘発マニュアル」付!
なにげに文庫版を以前から買っているこのシリーズ。なんとなく会計業務がわかったような気になる本。ちょっとした暇つぶしには持って来いの半ビジネス書ライトノベル風味。売れている理由が良くわかります。作者は『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を書いた人です。
直ぐに読めて中々面白いですよ?
横浜某Bar。ご無沙汰してました。

水曜日は静かな夜。

スキャパ14y(lボトル) →アードベグTEN(lボトル)→ブローラ20y(UDレアモルト)

マスターお奨めはアードベッグTENの現行のリッターボトル。
これは美味いですョと戴いてみると香りも味もなんというか思っていたTENよりも円やかなのだな。余韻も長め。
で、しっかり700mlボトルとの飲み比べさせてくれたりする。
やはり700の方がピーティで硬く感じる。味わいもリッターボトルに比べると重く湿った風だ。これが良いという人も居そうだが、同じ現行ボトルで明らかに違うこの差。
やっぱりリッターボトルは違うョねとマスター。
ラフロイグもリッターボトルの方が美味いのは知っていたがやはり通説なのだろうか。面白いものだね。

でUDレアモルトブローラ。シェリー樽熟成の特徴はしっかり感じられるが塩っぽさも強く両者が混ざり合って複雑な味わいだ。飲み口は度数にしてはスムース。キレは良い。
最近のシェリー樽ブローラはへたれが多いのできっちりと塩気を強調している所は好ましい。余韻は短め。加水すると香り、味わい共に奥からフルーティさが見えてくる。

CP良く貧乏リーマンとしては大満足の夜。
ISBN:4829117575 文庫 貴子 潤一郎 富士見書房 2005/09/17 ¥609
"(自分は畑仕事の方が向いているのだろうか…)切り株に腰掛け、自分が耕したばかりの畑を見ながら、深津薫はその日十三回目のため息をついた。フィンランドのとある小さな村。この村に魔族と伝説の魔導書『外道祈祷書』が隠れているという情報を得た薫は、直ちに潜入捜査を開始する。だが、アイリスという可愛いけれどちょっと変わった少女に気に入られてしまった薫は、いつの間にか野良仕事を手伝わされる羽目になり、まったく捜査が進まない。のどかな田舎の風景に転職の考えが頭をよぎる薫。だがそんな彼を暗く危険な視線が闇の向こうから見つめていた…。待望のシリーズ第2弾登場!"
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200506000025
良いんじゃないですか貴子さん。
前巻は主人公が吹っ切れずにドロドロしたストーリー展開が鼻につきましたが今回は良い感じで纏まりました。
辺境の小さな田舎町への潜入捜査と意外な結末。読んでいるうちに昔、TRPGでやった幾多のシナリオやリプレイを思い出しました。
定番なだけに飛びぬけた所はありませんが落ち着いて楽しめたという意味で◎という感想。
別のシリーズキャラも短編で今後フォローされるみたいですし、この調子で頑張って頂きたいものです。
ふと思い立って目黒のモルトで有名なBarにお伺いしてみました。静かですがマスターが気さくな方で楽に入れました。

昨今のお奨めからのチョイスは
AEDMORE 1994-2005/11yo EXCLUSIVE MALTS 53.5%
BOWMORE 1993-2005 BBR"Berry’s Own Selection" 56.8%
GLEN ORD 40yo(1965) ROYAL MILE WHISKIES 40.1%
GLENDRONACH 1972-1999 Original Bottling for Millennium of The Incorporation of Maltmen 48%

最後二種はハーフ。最後にシェリー樽長熟と言う配慮だろうか。オードはまた別の経緯のチョイスなのだが。

アードモア。マスター曰くスパイシーでハーブのテイスト。仰るとおりピリッと来るスパイシーでしっかりした味とアフターに感じるハーブ風の爽やかさが好ましい。
マスターイチオシのボウモアは度数が高くアルコールの強さと香りが硬いのは在るけれどもまさに60年代ボウモアの風が濃厚。南国フルーツ系のテイストがしっかりと感じられる。そして余韻も十分に長い。これで12年熟成。色々な所で聞きもし話してもいるが1991以降のボウモアが20年以上の熟成になったときが非常に楽しみ。
枯れた風のオードは60年代モルトの丁寧でいて芯の籠もった洋ナシ系の好ましい香りとじっくりとした長い余韻が熟成感を十二分に感じさせてくれる。
ドロナック。フルーティ且つピーティ。嫌味の無いフレッシュ且つたっぷりとしたシェリー樽由来の香り。余韻は上の下程だがアフターにドロナックの丁寧な骨太さとピーティさが感じられてドロナック好きな自分にとっては満足。

ARDBEG 1973-2000/27yoとかGLEN ELGIN 1971-1985 SAMAROLIとか常連さん相手に出ていて気になってもいたが今日はここで退散。色々ご相手も戴いてありがとうございます&ごちそうさまでした。

半落ち

2005年10月22日 読書
ISBN:4062751941 文庫 横山 秀夫 講談社 2005/09 ¥620
2002年このミスで1位。直木賞選考時の騒動でも話題を増しベストセラーに。その後映画化までしたこの『半落ち』。今更読むのも気恥ずかしいのだが映画もこの前テレビでやったのをちらっと見ただけだし、原書も読んでいなかったので思い切って購入してみた。

さすが、と言うか最初の引きつけが素晴らしい。20ページも読むとこの作品のテーマとなる謎が緊張感と共に姿を現し、続きを読み進めずには居られなくなる。そこから中盤までの警察官、検事、新聞記者のそれぞれの相克は読み応えたっぷり。
但し、後半に入って裁判に入るとその緊張感は持続しなくなる。そしてオチなのだが・・・どうもここまで盛り上げておいてこのオチなのか・・・と言う感がしなくもない。
あれだけ様々な人に影響を強い、大騒動をした原因がコレと言われてもなぁ・・・。いや確かに立派な動機なんだが。
前半に比してこの最後のギャップが大きくて面白かったのだけれど納得行かない本、と言う感じでした。
ISBN:4757724306 文庫 瑚澄 遊智 エンターブレイン 2005/09/30 ¥672
必要なら命だって、おまえにくれてやる!
感動の完結!!
「思慮の塔」の魔導士仲間からも追われる身となったトパァズ、千年賢者アダマス、今使い魔琥珀の一行は、ヴィットーレに拉致された師匠ルキウス(犬)を奪還するため、神都の対岸の街リガータを目指していた。しかし、追手を退け辿り着いた彼女を待っていたのは、味方となった師匠の弟セサルではなくまたもや爆弾テロだった! 全属性支配主(オムネス・マスター)という、史上二人目、そして大陸最強の力を秘めた“背徳のトパァズ”は、テロリストたちから師匠を救い出し、自らの汚名をそそぐことができるのか? 感動の最終巻登場!!
http://www.enterbrain.co.jp/fb/newbook/066/01/index.html
ついにシリーズ完結。第四巻は十分に読み応えがありました。何処かが突出していると言う印象はないのですが、バランスが良く、戦闘シーンも熱く、何より主人公トパァズの一途な意志がビンビンと感じられて良かった。
昼行灯ぽいアダマスさんも流石に最後は活躍し、事後譚も良く纏まっていて終始満足のシリーズ最終回。
まあ強いて言えばあのオープニングの配置なのですがそれはそれで良いので問題ないか。
バトル・オブ・CA、トワイライト・トパァズと2シリーズ十二分に楽しませていただきました。新シリーズも期待してます。

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鴉

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