2chライトノベル板大賞2005上半期 結果
2005年7月17日 読書7月16日一杯で今年度上半期ライトノベル板大賞が締め切られました。結果は以下のとおり。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1120214403/
今回は新人賞が設置されなかったこともありますが堂々の大賞と言えるでしょう。2位は支持されるとは思っていましたが自分的にはもう少し下かと思った半月。1位、2位とツンデレ系ヒロインが登場する切な目のラブコメディが入っているところに昨今のライトノベル板の風潮が感じられます。
3位は見事な完結を見せたディバフロ。これは順当と言う感じ。
未読のカスタムャイルドときるらぶ、BBBは是非読みたいところ。特にカスタムチャイルドはイチオシに推した人が多く、キーリが苦手だった自分も興味を覚えました。
今回色々ゴタゴタもありましたがやはり節目になる良い祭りだと思います。次回もよろしくお願いします。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1120214403/
第1位(54票)出たタイミングも良かったのでしょうが今のところ一番次巻が待たれる新人作品として田村君が圧勝しました。
《わたしたちの田村くん》 (著:竹宮ゆゆこ/絵:ヤス/電撃文庫)
第2位(27票)
《半分の月がのぼる空 4 grabbing at the half-moon》 (著:橋本紡/絵:山本ケイジ/電撃文庫)
第3位(25票)
《ディバイデッド・フロント III. この空と大地に誓う》 (著:高瀬彼方/絵:山田秀樹/スニーカー文庫)
第4位(24票)
《BLACK BLOOD BROTHERS 3 特区震撼》(著:あざの耕平/絵:草河遊也/富士見ファンタジア文庫)
《スラムオンライン》 (著:桜坂 洋/絵:toi8/ハヤカワ文庫JA)
第6位(21票)
《荒野の恋 第一部 catch the tail》 (著:桜庭一樹/絵:ミギー/ファミ通文庫)
《七姫物語 第三章 姫影交差》 (著:高野和/絵:尾谷おさむ/電撃文庫)
第8位(20票)
《空ノ鐘の響く惑星で 6》 (著:渡瀬草一郎/絵:岩崎美奈子/電撃文庫)
《灼眼のシャナ IX》 (著:高橋弥七郎/絵:いとうのいぢ/電撃文庫)
第10位(19票)
《AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 4〈下》》 (著:川上稔/絵:さとやす(TENKY)/電撃文庫)
第11位(18票)
《シャドウテイカー 5 ドッグヘッド》 (著:三上 延 絵:純 珪一/電撃文庫)
第12位(17票)
《ソウル・アンダーテイカー》 (著:中村恵里加/絵:酒乃渉/電撃文庫)
第13位(13票)
《ゼロの使い魔 4 誓約の水精霊》 (著:ヤマグチノボル/絵:兎塚エイジ/MF文庫J)
第14位(12票)
《カスタム・チャイルド》 (著:壁井ユカコ/絵:鈴木次郎/電撃文庫)
《ミナミノミナミノ》 (著:秋山瑞人/絵:駒都えーじ/電撃文庫)
《殺×愛 0 ―きるらぶ ZERO―》 (著:風見周/絵:G・むにょ/富士見ファンタジア文庫)
第17位(11票)
《BAD×BUDDY 12月の銃と少女》 (著:吉田茄矢/絵:深山和香/富士見ミステリー文庫)
《平井骸惚此中ニ有リ 其四》 (著:田代裕彦/絵:睦月ムンク/富士見ミステリー文庫)
第19位(10票)
《Missing 13 神降ろしの物語・完結編》 (著:甲田学人 絵:----/電撃文庫)
《デュラララ!!×2》 (著:成田良悟/絵:ヤスダスズヒト/電撃文庫)
《大沢さんに好かれたい。》 (著:桑島由一/絵:放電映像/スニーカー文庫)
《煉獄のエスクード RAINY DAY & DAY》 (著:貴子潤一郎/絵:ともぞ/富士見ファンタジア文庫)
今回は新人賞が設置されなかったこともありますが堂々の大賞と言えるでしょう。2位は支持されるとは思っていましたが自分的にはもう少し下かと思った半月。1位、2位とツンデレ系ヒロインが登場する切な目のラブコメディが入っているところに昨今のライトノベル板の風潮が感じられます。
3位は見事な完結を見せたディバフロ。これは順当と言う感じ。
未読のカスタムャイルドときるらぶ、BBBは是非読みたいところ。特にカスタムチャイルドはイチオシに推した人が多く、キーリが苦手だった自分も興味を覚えました。
今回色々ゴタゴタもありましたがやはり節目になる良い祭りだと思います。次回もよろしくお願いします。
GOSICKs ―ゴシックエス・春来たる死神― ○
2005年7月14日 読書
ISBN:4829163100 文庫 桜庭 一樹 富士見書房 2005/07/08 ¥630
ヴィクトリカと一弥の出会いを描く、春のエピソードをまとめた初短編集!大好きなシリーズであるGOSICKシリーズ最新刊は初の短編集で、時系列的には一巻の前、久城とヴィクトリカの出会い、そしてそれ以前のヴィクトリカが描かれます。短編集とはいえ連作風になっており、しっかり一冊としても楽しめる出来。シリーズ全体としては一休みの感があり、肩の力を抜いて楽しむ一冊。相変わらず美麗なイラストにも注目です。
欧の小国ソヴュール、聖マルグリット学園に東洋からの留学生がやってきた。学園になじめず孤独な一弥はあらぬ殺人容疑をかけられる。そんな彼を救ったのは、図書館塔に引きこもる謎の少女・ヴィクトリカだった。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200505000065
神様ゲーム カミハダレニイノルベキ ○
2005年7月12日 読書
ISBN:4044714010 文庫 宮崎 柊羽 角川書店 2005/06/30 ¥560
これまた新人さんの新刊。
舞台を限定した上で神様ゲームの名の下に『副会長』秋庭多加良が生徒の悩みを快刀乱麻の活躍で昇華していくという、なかなか面白い構成。最初の印象と違ってこんな話の展開になるんだ、と面白く感じました。主人公の行動も適度にオーバーアクションなもののすべってはおらずセンスを感じます。神様の正体等、途中である程度の予想がついてしまうのは何ですが些細な瑕疵。
自分のフィーリングにあったのかとても楽しく読めました。
次巻以降も期待の新人さんです。
"神様が人間に祈ってもいいですか?キュートで腹黒な神様が仕掛けた―“神様×神様ゲーム”"
"「さぁ、ゲームを始めよう!」ある日突然、創造主に挑まれた、秋庭多加良たち叶野学園生徒会の面々。しかし「また神様か〜」となんだかその反応は脱力系。なぜなら彼らは、キュートなくせに腹黒い土地神“かのう様”の持ち込むやっかい事に、毎日困らせられていたから。なのに創造主を見つけないと、地球崩壊だって!?今日から未来を賭けて神様探しの1ヶ月が始まる!!人間に憧れる神様たちが仕掛けた―“神様×神様ゲーム”!!"
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200502000252
これまた新人さんの新刊。
舞台を限定した上で神様ゲームの名の下に『副会長』秋庭多加良が生徒の悩みを快刀乱麻の活躍で昇華していくという、なかなか面白い構成。最初の印象と違ってこんな話の展開になるんだ、と面白く感じました。主人公の行動も適度にオーバーアクションなもののすべってはおらずセンスを感じます。神様の正体等、途中である程度の予想がついてしまうのは何ですが些細な瑕疵。
自分のフィーリングにあったのかとても楽しく読めました。
次巻以降も期待の新人さんです。
クドリャフカの順番―「十文字」事件 ◎
2005年7月5日 読書
ISBN:4048736183 単行本 米沢 穂信 角川書店 2005/07 ¥1,680
今回の舞台はこれまでの二作でも散々出てきた文化祭(通称カンヤ祭)。第一作『氷菓』、第二作『愚者のエンドロール』の結果が文化祭にも反映されていて嬉しくなります。
何は無くともこの文化祭の間の古典部メンバーの過剰在庫を巡る奮闘が楽しい。部員四人それぞれの行動がいかにもそれらしくてシリーズ物の醍醐味を感じます。そしてその合間にちらりと出てくる謎がイヤがおうにも結末を期待させます。
そして最後の解決編。ここだけは残念だった。イマイチ犯人の動機が不明瞭と言うかインパクトに欠けるきらいが。決して失敗ではないのですがもう少しだったかな。
結果パーフェクトな出来とは言えませんがシリーズ物として、日常の謎ミステリの佳作として、青春小説として、十二分に楽しめる出来だったと思うのは、信者の贔屓でしょうか。
少なくとも1600円分は楽しめたと満足しています。
青春はやさしいだけじゃない。そして痛いだけでもない。米澤穂信が描く、爽やかでちょっぴりホロ苦い青春ミステリ! 待望の文化祭が始まった。何事にも積極的に関わらず〈省エネ〉をモットーとする折木奉太郎は呑気に参加する予定だったが、彼が所属するまで古典部で大問題が発生。手違いで文集を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。十文字と名乗る犯人が盗んだものは、碁石、タロットカード、水鉄砲―。この事件を解決して古典部の知名度を上げよう!目指すは文集の完売だ!!千載一遇のチャンスを前に盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は「十文字」事件の謎に挑むはめに!漸く出ました、米澤穂信の『古典部』シリーズの最新刊。文庫でないのが難ではありますが。
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_search.php?pcd=200501000087
今回の舞台はこれまでの二作でも散々出てきた文化祭(通称カンヤ祭)。第一作『氷菓』、第二作『愚者のエンドロール』の結果が文化祭にも反映されていて嬉しくなります。
何は無くともこの文化祭の間の古典部メンバーの過剰在庫を巡る奮闘が楽しい。部員四人それぞれの行動がいかにもそれらしくてシリーズ物の醍醐味を感じます。そしてその合間にちらりと出てくる謎がイヤがおうにも結末を期待させます。
そして最後の解決編。ここだけは残念だった。イマイチ犯人の動機が不明瞭と言うかインパクトに欠けるきらいが。決して失敗ではないのですがもう少しだったかな。
結果パーフェクトな出来とは言えませんがシリーズ物として、日常の謎ミステリの佳作として、青春小説として、十二分に楽しめる出来だったと思うのは、信者の贔屓でしょうか。
少なくとも1600円分は楽しめたと満足しています。
今年もこの時期になってまいりました。
2005年7月4日 読書2chライトノベル板大賞2005上半期の投票が開始されました。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1120214403/
期間は7/3〜7/16まで。
様々な感想を読むだけでも毎回楽しみな企画です。
是非覗いてみては如何。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1120214403/
期間は7/3〜7/16まで。
様々な感想を読むだけでも毎回楽しみな企画です。
是非覗いてみては如何。
サマー/タイム/トラベラー (1) ○
2005年6月30日 読書
ISBN:4150307458 文庫 鶴田 謙二 早川書房 2005/06/16 ¥693
一風変わった青春小説としてまったりと読むのが良いのではなかろうか。なんにしても評価は次巻待ちである。
あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ―たった3秒だけ未来へ。新城カズマの相変わらず衒学的な薀蓄話と共にある地方都市での高校生5人の少し変わった日常が語られていく。この第一巻では未だストーリーは本格的には動き出しておらず、真相が明らかになってくるのは次巻からだろう。
「お山」のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、「時空間跳躍少女開発プロジェクト」を開始した。
無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になったあの夏―けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ぼくには知るよしもなかった。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-ISBN=4150307458
一風変わった青春小説としてまったりと読むのが良いのではなかろうか。なんにしても評価は次巻待ちである。
スラムオンライン ○
2005年6月29日 読書
ISBN:4150308004 文庫 toi8 早川書房 2005/06/09 ¥630
オンラインゲームを素材にした作品としては良く出来ていて格闘ゲーをやった事のある人、オンラインゲームをやった事がある人は、その描写の細かさや主人公の心理に上手く溶け込めていくでしょう。但しそれ以外の人には難しいテーマなのも確か。
空虚なゲーム世界と現実との狭間で、自らのアイデンティティを探す主人公の葛藤。そして最後のそれでも日々は続いていく、と言う終わり方。
この小説になんらかの教訓や意味を探そうという行為はあまり重要では無く良く出来た物語を余韻を含めて楽しむと言う、上質の娯楽作品として置くだけで良いのではないでしょうか。
ハードボイルドを思わせるストイックな主人公と、読後の余韻はこの作者さんの持ち味なのでしょうね。
Aボタンをクリック。『よくわかる現代魔法』シリーズで少しずつ認知度を高め、昨年末の『All you need is kill』で一躍実力を認められた感のある桜坂洋がSFの本家ハヤカワJAから出したのがこれ。
ぼくはテツオになる―現実への違和感を抱えた大学1年の坂上悦郎は、オンライン対戦格闘ゲーム“バーサス・タウン”のカラテ使い・テツオとして、最強の格闘家をめざしていた。
大学で知りあった布美子との仲は進展せず、無敵と噂される辻斬りジャックの探索に明け暮れる日々。
リアルとバーチャルの狭間で揺れる悦郎は、ついに最強の敵と対峙するが…。
新鋭が描くポリゴンとテクスチャの青春小説。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-ISBN=4150308004
オンラインゲームを素材にした作品としては良く出来ていて格闘ゲーをやった事のある人、オンラインゲームをやった事がある人は、その描写の細かさや主人公の心理に上手く溶け込めていくでしょう。但しそれ以外の人には難しいテーマなのも確か。
空虚なゲーム世界と現実との狭間で、自らのアイデンティティを探す主人公の葛藤。そして最後のそれでも日々は続いていく、と言う終わり方。
この小説になんらかの教訓や意味を探そうという行為はあまり重要では無く良く出来た物語を余韻を含めて楽しむと言う、上質の娯楽作品として置くだけで良いのではないでしょうか。
ハードボイルドを思わせるストイックな主人公と、読後の余韻はこの作者さんの持ち味なのでしょうね。
座敷童にできるコト △
2005年6月26日 読書
ISBN:4840230587 文庫 七飯 宏隆 メディアワークス 2005/06 ¥620
バトルシーンとかの描写もいま少しと言う感じでどこか全般に読めるのだけれど寸足らずと言う印象。
次巻が出るならとりあえず買ってみます。
ドアを開けたら、目の前にセーラー服姿の少女がいた。この作者さんの前のシリーズである『ルカ』シリーズはイマイチ馴染めなかったのですが今回はそこそこ読めたと思います。とは言え、少々ストーリーが散漫だったと言うかどこか狙いどころがあれば良かったのですがなんとなく中途半端な感じもしました。ノリきれなかったというのかな。
部屋の住人である僕は硬直し…… そして、その少女は叫んだ。
「うおぉっ! じ、自由だっ!」
―― これが、僕・守屋克喜と、彼女・“座敷童の未麟” とのファーストコンタクトだった。
僕は、ちょっとヘンな女の子…… にしか見えないイマドキな座敷童との同居生活を強いられることになってしまい、おまけに今年から通う学園も変わった人たちばっかりで……。
いったい僕はこれからどうなるんだろう……?
http://shop.mediaworks.co.jp/ds_item.php?cd=A0511190
バトルシーンとかの描写もいま少しと言う感じでどこか全般に読めるのだけれど寸足らずと言う印象。
次巻が出るならとりあえず買ってみます。
感想を保留中のもの。
2005年6月24日 読書・クラッシャージョウ (10) ダイロンの聖少女 著:高千穂遙 ソノラマ文庫
懐かしいクラッシャージョウ。中々面白かった。でもやはり古臭さは否めない。
・ 銃姫 (4) Nothing or All Return 著:高殿円 MF文庫J
ライトノベル板のスレでも書いてあったが、何かストーリーについて行けない所があるのは登場キャラ達が全く心情を理解し会っていないで独りよがりの行動を続けている所だという指摘。
物凄い納得しました。
http://www.mediafactory.co.jp/cgi-bin/bunkoj_detail.cgi?id=3846
・ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス 著:上遠野浩平 つまらなくは無いんだけどなんとなーくすらっと読んでしまうんだよなぁ。印象にあまり残らない。凪もちょい役だったし。
http://shop.mediaworks.co.jp/ds_item.php?cd=A0510630
懐かしいクラッシャージョウ。中々面白かった。でもやはり古臭さは否めない。
・ 銃姫 (4) Nothing or All Return 著:高殿円 MF文庫J
ライトノベル板のスレでも書いてあったが、何かストーリーについて行けない所があるのは登場キャラ達が全く心情を理解し会っていないで独りよがりの行動を続けている所だという指摘。
物凄い納得しました。
http://www.mediafactory.co.jp/cgi-bin/bunkoj_detail.cgi?id=3846
・ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス 著:上遠野浩平 つまらなくは無いんだけどなんとなーくすらっと読んでしまうんだよなぁ。印象にあまり残らない。凪もちょい役だったし。
http://shop.mediaworks.co.jp/ds_item.php?cd=A0510630
タクティカル・ジャッジメント7 思いこみのリベンジ! ○
2005年6月21日 読書
ISBN:4829163089 文庫 師走 トオル 富士見書房 2005/06/10 ¥567
このシリーズ基本的にハズれがないってのが良いですね。
ライトノベルとして致命的な萌え要素が全くないと言う欠点はありますが(笑)そんな事を気にしない私としてはいつでもお奨めのシリーズです。
叔父の殺害容疑で逮捕された男の弁護を引き受けた山鹿。しかし今回は容疑者本人が殺人を犯したと主張している! 崩せぬ証拠、隙のない理論、しして本人による自供。今度こそ山鹿の無敗記録は破られてしまうのか!?最初からオチは読めますが相変わらずの山鹿のダーティな裁判ぶりが楽しくて、安定して面白い定番シリーズとしてすっかり確立したなと感慨深いものがあります。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200503000624
このシリーズ基本的にハズれがないってのが良いですね。
ライトノベルとして致命的な萌え要素が全くないと言う欠点はありますが(笑)そんな事を気にしない私としてはいつでもお奨めのシリーズです。
ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・わん
2005年6月16日 読書
ISBN:4829163070 文庫 新井 輝 富士見書房 2005/06/10 ¥588
まあ蛍リベンジの気配も見えてきましたし本編に期待と言う事で!
1301の住人、綾が頭を打ったショックで記憶喪失になってしまう。そんな状態のまま健一は考える。いまの綾はそれこそ綾の望んだ姿なのか。母親を困らせることのないよい子――。美しい思い出が詰まった短編集。ROOM NO.1301の短篇集。と言う事で、特に蛍編にかなりの期待を寄せたのですが、どうもイマイチだったと言うか・・・。綾さんの記憶喪失の話等はあまりにもベタでしたし、期待の蛍編はもう少し波風が立つと思いきや意外と淡々と進みましたし。鈴璃編はさすがに刻也の日常含めて新鮮味があって良かったのですが全体的にドラマに欠けたなぁと言う印象です。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200503000625
まあ蛍リベンジの気配も見えてきましたし本編に期待と言う事で!
わたしたちの田村くん ◎
2005年6月14日 読書
ISBN:4840230668 文庫 竹宮 ゆゆこ メディアワークス 2005/06 ¥641
主人公の勢いやヒロインとの絡み方などは、私的には橋本紡さんの「半分の月がのぼる空」を思い出しました。
不思議系彼女と心を通わせたと思った途端に遠距離恋愛、その直後にツンドラ系(誤字にあらず)の呼ばれる彼女に惚れられて・・・と言う怒涛の展開や、学業優秀な兄とスポーツ万能の弟に挟まれた平凡な、しかしそれなりに素直に育った次男坊と言う主人公の設定が上手く織り込まれ、感情移入もしっかりと出来、次巻を待ち遠しくさせるまでの完成度。新人さんとしては素晴らしい作品だと思います。
ラブコメ好きには是非手に取って戴きたい一冊。
おかしくて切ない、あなたのツボにくるラブコメディー何処の批評サイトを見てもこの作品に関しては似たような批評がされているので今更書くのもなんですが、とにかくストーリーはごく定番。でも主人公やヒロインの台詞回しやストーリーのノリ、その他、とにかく良く料理された良質のラブコメディと言う事です。
中学三年の進路調査、第一志望は「故郷の星へ帰る」という不思議系、松澤小巻。
投石して窓を粉砕しバレンタインチョコを誤爆する学年随一の美少女、相馬広香。
いずれも変わり者の二人の女の子と、彼女たちを相手に空回りしながら奮闘する田村くんの、おかしくてちょっと切ないラブコメディー。
「電撃hp」で好評を博した『うさぎホームシック』『氷点下エクソダス』が書き下ろし番外編を加えて電撃文庫でいよいよ登場!
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/new/index.php
主人公の勢いやヒロインとの絡み方などは、私的には橋本紡さんの「半分の月がのぼる空」を思い出しました。
不思議系彼女と心を通わせたと思った途端に遠距離恋愛、その直後にツンドラ系(誤字にあらず)の呼ばれる彼女に惚れられて・・・と言う怒涛の展開や、学業優秀な兄とスポーツ万能の弟に挟まれた平凡な、しかしそれなりに素直に育った次男坊と言う主人公の設定が上手く織り込まれ、感情移入もしっかりと出来、次巻を待ち遠しくさせるまでの完成度。新人さんとしては素晴らしい作品だと思います。
ラブコメ好きには是非手に取って戴きたい一冊。
平井骸惚此中ニ有リ 其四 ◎
2005年6月12日 読書
ISBN:4829163097 文庫 田代 裕彦 富士見書房 2005/06/10 ¥588
傑作キタ━━━( ゜∀゜ )━( ゜∀)━( ゜)━( )━(゜ )━(∀゜ )━( ゜∀゜ )━━━!!!!
大震災の避難先と言う閉じた空間の中、涼のツンデレと撥子ちゃんのデレデレがスパーク!
本筋のミステリもきっちりと作り込み、河上太一大活躍。しかも最後に今回は完全脇役の骸惚がきっちり締めるこの構成。
第四作にしてついにこのシリーズがライトノベルとミステリの融合、富士見ミステリ文庫の存在価値の真骨頂を見せてくれました。
何と言うか一巻から読み続けてきて良かった、と言うか。
これからもついていきますと言うか。
読み終えて久しぶりにふつふつと嬉しくなった一冊。
キリサキでは少しコけた感もあった作者『田代裕彦此中ニ有リ』
未曾有の大災害が東京を襲う! 大正浪漫ミステリー第四弾!
骸惚先生は澄婦人をともなって実家に帰省していた。大正12年9月1日、強烈な地震が東京を襲った。涼と撥子を連れ、命からがら避難した河上君は避難先で二人の他殺体を発見する。生き延びるため、河上君は謎に挑む!
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200503000626
傑作キタ━━━( ゜∀゜ )━( ゜∀)━( ゜)━( )━(゜ )━(∀゜ )━( ゜∀゜ )━━━!!!!
大震災の避難先と言う閉じた空間の中、涼のツンデレと撥子ちゃんのデレデレがスパーク!
本筋のミステリもきっちりと作り込み、河上太一大活躍。しかも最後に今回は完全脇役の骸惚がきっちり締めるこの構成。
第四作にしてついにこのシリーズがライトノベルとミステリの融合、富士見ミステリ文庫の存在価値の真骨頂を見せてくれました。
何と言うか一巻から読み続けてきて良かった、と言うか。
これからもついていきますと言うか。
読み終えて久しぶりにふつふつと嬉しくなった一冊。
キリサキでは少しコけた感もあった作者『田代裕彦此中ニ有リ』
トリックスターズ ○
2005年6月9日 読書
ISBN:4840230641 文庫 久住 四季 メディアワークス 2005/06 ¥683
読者への挑戦とかがあったりシャーロックホームズ関連の名前がちりばめられたり作中でしっかり密室殺人が起こったりしていまして成る程と思わせます。
メフィスト系のミステリを読む人なら慣れている、ミステリ+ライトノベルの風味が良く出ています。
魔術の設定等、世界観はかなり甘い気もしますが登場人物はそれなりに個性を持たせてあるし、ラストはうわ、これかよと苦笑しつつもやられた感じになるし、中々楽しめました。
結構厚い本ですがテンポ良く読めたのも○。次巻が出たら買いと思える出来でした。
現代の魔女は言った。それが必然なのだと──新人さんですかね。電撃文庫では珍しいミステリ風の物語。
ゲームと称する、その予告は大胆にして唐突なものだった。『我は、今この会場内に集まった諸君の中から生贄を選定し、処刑することをここに宣言する』と。不可解な予告がはたして真実となったとき、舞台となる城翠大学は混乱の渦へと落下していく。
だが、美しき女魔術師は、巧妙なる欺計(トリック)を鮮やかにそして皮肉げに解き明かす。そしてゲームは誰もが予期せぬ結末へ。
これは推理小説(ミステリ)を模(かたど)った現代の魔術師の物語──トリックスターズ登場!
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/index.php
読者への挑戦とかがあったりシャーロックホームズ関連の名前がちりばめられたり作中でしっかり密室殺人が起こったりしていまして成る程と思わせます。
メフィスト系のミステリを読む人なら慣れている、ミステリ+ライトノベルの風味が良く出ています。
魔術の設定等、世界観はかなり甘い気もしますが登場人物はそれなりに個性を持たせてあるし、ラストはうわ、これかよと苦笑しつつもやられた感じになるし、中々楽しめました。
結構厚い本ですがテンポ良く読めたのも○。次巻が出たら買いと思える出来でした。
ヴぁんぷ! (2) ○
2005年6月8日 読書
ISBN:4840230609 文庫 成田 良悟 メディアワークス 2005/06 ¥599
成田風吸血鬼物語の続編はいつもの成田作品らしくごちゃごちゃのキャラ達が右往左往するごった煮風味。前作からのキャラも一杯出てきますので再読推奨かな。
相変わらずで安心したと今回のメインヒーローになりそうなヴァル。新たな食鬼人達に、謎の組織の実情。悪役も何か憎めない所もな成田風。さてどうやって収めるのかとおもったら…前後編かよ!
と言う訳で8月の後編待ち待ち。
祭りで賑わう島に訪れた『食鬼人(イーター)』の目的は──。前作もそこそこ面白かったヴぁんぷの続編。(前作レビュー04/05/16 http://diarynote.jp/d/14571/_225_110.html)
【久方ぶりだね! 親愛なる日本の紳士淑女諸君! 相も変わらず読書に精を出しているかね? 真にその書が好きならば、回読よりも購読をお勧めする!】【失敬。生臭い話はやめ、今回は諸君に島の祭りを紹介するとしよう!】【我が島が誇る芸術家、カルナルド・シュトラスブルクを讃えるカーニバルだ! 恋人達の誓いから家族の団欒、過去の精算に未来への希望など──様々な想いと共に、様々な客人が島を訪れる! 喜ぶべき来訪者から、望まれざる者までね。だから諸君も、この祭りを十二分に楽しんでくれたまえ!】【遙か西の水面に日が沈むまでは、君達人間の時間なのだから……】
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/new/index.php
成田風吸血鬼物語の続編はいつもの成田作品らしくごちゃごちゃのキャラ達が右往左往するごった煮風味。前作からのキャラも一杯出てきますので再読推奨かな。
相変わらずで安心したと今回のメインヒーローになりそうなヴァル。新たな食鬼人達に、謎の組織の実情。悪役も何か憎めない所もな成田風。さてどうやって収めるのかとおもったら…前後編かよ!
と言う訳で8月の後編待ち待ち。
アンダカの怪造学(1) ネームレス・フェニックス ○
2005年6月2日 読書
ISBN:404481001X 文庫 日日日 角川書店 2005/05/29 ¥580
とは言え前回読んだ『ちーちゃんは悠久の向こう』は正直空振りに終わり、さてどんなもんだろかと選んだのはエナミカツミのイラストが目をひいたこのアンダカとなりました。
異世界からのモンスター召還が話の軸になっているのですが、イマイチ怪造学自体の法則と言うか仕組みが良くわからないまま、勢いでストーリーは進んで行き、勢いを減ぜぬまま突っ走って終わった、という感じ。十分読めるお話なんですが細部の詰めとか甘いですよね。正直ちーちゃんとはかなり趣を異にしているので色々引き出しがあるのかなと。少なくともちーちゃんよりは楽しめました。
でもまあ飛びぬけているのかというと…。
どうも大層な肩書きが障害になって過大な期待をしてしまうようですね、この作者さんに関しては。
まあ『くるさだんちゅら』が意味も無く気に入ったので理屈抜きでしっかり読めたということで。
限りなく遠い隣の異世界アンダカから怪生物を召喚する《怪造学》が一般的となった時代。怪造生物と共存できる世界を夢見る少女、空井伊依と愛すべき怪造生物たちが織りなすミラクル・モンスター・ストーリー、開幕各社のエンタメ系新人賞で五冠を達成したと言う日日日の既刊二冊に続く第二段刊行はファミ通文庫と同時に二冊が店頭に並び、余程プロデュースに気合を入れているのが解ります。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200502000285
とは言え前回読んだ『ちーちゃんは悠久の向こう』は正直空振りに終わり、さてどんなもんだろかと選んだのはエナミカツミのイラストが目をひいたこのアンダカとなりました。
異世界からのモンスター召還が話の軸になっているのですが、イマイチ怪造学自体の法則と言うか仕組みが良くわからないまま、勢いでストーリーは進んで行き、勢いを減ぜぬまま突っ走って終わった、という感じ。十分読めるお話なんですが細部の詰めとか甘いですよね。正直ちーちゃんとはかなり趣を異にしているので色々引き出しがあるのかなと。少なくともちーちゃんよりは楽しめました。
でもまあ飛びぬけているのかというと…。
どうも大層な肩書きが障害になって過大な期待をしてしまうようですね、この作者さんに関しては。
まあ『くるさだんちゅら』が意味も無く気に入ったので理屈抜きでしっかり読めたということで。
ISBN:4101250227 文庫 伊坂 幸太郎 新潮社 2005/04 ¥660
多方面から語られた話が伏線と共に絡み合いつつ最後に集結すると言うテクニックは宮部みゆきさんとか若竹七海さんとか京極夏彦さんとか西澤保彦さんとか、ライトノベルだと成田良悟さんとか何人もの作品が思い浮かべられるわけで、そんなに珍しいものでもありませんが。ただ小奇麗にまとめてあるにも関わらず一方では投げっぱなしの所もあると言うアンバランス感や情緒不安定な登場人物達が現代の不安定な社会を上手く書き出せていたりする所が最近の人にはウケているのではないかとか勝手に言ってみたりする。
読めたけど普通のミステリかなぁ。
歩き出したバラバラ死体、解体された神様、鉢合わせの泥棒-。無関係に思えた五つの物語が、最後の最後で一つの騙し絵に収録する。これぞミステリー!巷で最近評価の高いミステリ作家、伊坂幸太郎氏の作品に初挑戦。
多方面から語られた話が伏線と共に絡み合いつつ最後に集結すると言うテクニックは宮部みゆきさんとか若竹七海さんとか京極夏彦さんとか西澤保彦さんとか、ライトノベルだと成田良悟さんとか何人もの作品が思い浮かべられるわけで、そんなに珍しいものでもありませんが。ただ小奇麗にまとめてあるにも関わらず一方では投げっぱなしの所もあると言うアンバランス感や情緒不安定な登場人物達が現代の不安定な社会を上手く書き出せていたりする所が最近の人にはウケているのではないかとか勝手に言ってみたりする。
読めたけど普通のミステリかなぁ。
黄昏の刻2 七色の刺客 ○
2005年5月25日 読書
ISBN:4829117176 文庫 吉村 夜 富士見書房 2005/05/20 ¥609
内容は超能力学園アクション。うわ、何十年前のシチュエーション?とか思ってしまいますが。ストーリーもほぼ学園アクションの王道を突っ走ってますし。でも何故か退屈しないで読めてしまうのは何でだろう・・・。上級生との対立に学園内に跳梁するスパイと、真面目にどっかの漫画で絶対見たことあるストーリーなのにねぇ。不思議だ。
でも安心して楽しめますのでお暇な人は1巻、2巻を揃えて買ってみては如何。損はしないと思いますよ。
(過大な期待は禁物だけれど。)
"銀嶺が転入後すぐに起きた、『連盟』による妹・夕姫誘拐事件。なんとか解決をしたものの、学園上層部は、校内に手引きをしたスパイがいたことを重視し、内通者の洗い出しにかかるのだが!? しかし−−。"私イチオシの『ハーモナイザーエリオン』シリーズの作者の新シリーズ第二巻。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200501000196
内容は超能力学園アクション。うわ、何十年前のシチュエーション?とか思ってしまいますが。ストーリーもほぼ学園アクションの王道を突っ走ってますし。でも何故か退屈しないで読めてしまうのは何でだろう・・・。上級生との対立に学園内に跳梁するスパイと、真面目にどっかの漫画で絶対見たことあるストーリーなのにねぇ。不思議だ。
でも安心して楽しめますのでお暇な人は1巻、2巻を揃えて買ってみては如何。損はしないと思いますよ。
(過大な期待は禁物だけれど。)
煉獄のエスクード RAINY DAY & DAY △
2005年5月23日 読書
ISBN:4829117168 文庫 貴子 潤一郎 富士見書房 2005/05/20 ¥651
結論。主人公存在感無さ杉。後半は盛り上がったものの中盤までがかり厳しい。主人公のお株を奪うレイニーやアルフェイムのキャラの立ち方に比べてヒロインの筈のレディキィとか主人公とかなんか居なくてもよいし!なんで居るのって感じだし。
結局最後には色々伏線が解かれて、成る程、さすが貴子さんと頷けるのだけれど、途中で何度かもう読むのやめようと思いましたが。
しかもこの人、ストーリー作りの人でアクション書くのあまり上手くない気がするのでこーいうアクション系小説はキッツいのではないでしょうか。個人的には眠り姫の時の探偵さんの続編とか希望なんですが。
まあ次巻に期待を持たすかな。
"両親を亡くし教会にひきとられ育った少年・薫。ある日彼が学校から帰ると、神父に義兄の真澄とともにある老人のもとへ連れて行かれる。そして長剣を渡され、告げられた。「今日からお前はエスクードとなるのだ」と。"『12月のベロニカ』『眠り姫』と落ち着いた文体で泣きポイントをくすぐる作品を送り出す貴子潤一郎の三冊目。
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200502000250
結論。主人公存在感無さ杉。後半は盛り上がったものの中盤までがかり厳しい。主人公のお株を奪うレイニーやアルフェイムのキャラの立ち方に比べてヒロインの筈のレディキィとか主人公とかなんか居なくてもよいし!なんで居るのって感じだし。
結局最後には色々伏線が解かれて、成る程、さすが貴子さんと頷けるのだけれど、途中で何度かもう読むのやめようと思いましたが。
しかもこの人、ストーリー作りの人でアクション書くのあまり上手くない気がするのでこーいうアクション系小説はキッツいのではないでしょうか。個人的には眠り姫の時の探偵さんの続編とか希望なんですが。
まあ次巻に期待を持たすかな。
荒野の恋 (第1部) ◎
2005年5月20日 読書
ISBN:4757722893 文庫 桜庭 一樹 エンターブレイン 2005/05 ¥672
女性に自堕落な恋愛作家を父に持つ、接触恐怖症の多感な12歳の少女、荒野。その成長と恋を描く三部作の第一部。
富士見ミステリの『GOSICK』シリーズで評価を得、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』で鬱展開のGOSICKとは全く雰囲気の異なる作品でさらに評価を高めた女流ライトノベル作家桜庭一樹の新作は、淡々とした叙情的な展開の中にも男と女を強く意識させる淡くそして濃い恋の物語。
良い出来でした。少女小説のような恋愛小説のようなライトノベルのような。不思議な作品ですが読む価値は絶対あると思います。
上期の大賞候補に久々に推したい小説かも。
女性に自堕落な恋愛作家を父に持つ、接触恐怖症の多感な12歳の少女、荒野。その成長と恋を描く三部作の第一部。
富士見ミステリの『GOSICK』シリーズで評価を得、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』で鬱展開のGOSICKとは全く雰囲気の異なる作品でさらに評価を高めた女流ライトノベル作家桜庭一樹の新作は、淡々とした叙情的な展開の中にも男と女を強く意識させる淡くそして濃い恋の物語。
良い出来でした。少女小説のような恋愛小説のようなライトノベルのような。不思議な作品ですが読む価値は絶対あると思います。
上期の大賞候補に久々に推したい小説かも。